
AVの撮影なんて、ぶっつけ本番でもなんとかなるだろう。
SMの場合とりあえず女王様とM男そろえて、セッション風景を撮影すれば事が足りるように思われている人もいるかもしれない。
確かに北川プロでも、あるいは初期のセビアンのように、SMプレイを生撮りしているだけの作品は多い。
それはそれで、女王様の個性や場の雰囲気だけでも、それなりに見応えはあるものだ。
キャスティングさえ間違えなければ、生撮りはドキュメンタリーとしていい作品になる可能性はあるだろう。
しかし、セッションを延々と見せるだけでは芸がない。
もっと構成で凝った工夫を考えている。素材となる映像の質と量にはなるべくこだわりたい。
そのためには僕の曖昧な依頼内容を理解してくれて、的確に実行可能な撮影スタッフが必要だ。
いくら素晴しい女王様にご登場願えても、それがきちんと撮影されてなければお話にならない。
女王様を誰にするかを考えながら、裏方となるスタッフをまずは固めたいと思う。
なにしろ僕が素人なだけに、脇を固める人材には出来るだけ経験豊富なスタッフが望ましい。
可能なかぎり最高の環境を確保してからでも、役者のキャスティングをしても遅くはない。
北川プロの場合、「プロ」とは名ばかりで、スタッフはほとんど手弁当である。
原則としてボランティアであり、技術的に不安定でもやむを得なかった。
そんな中でも、北川繚子さんの信頼が特に厚い、優秀なMスタッフが一人いる。
5年前のイベントのブレーンで、僕が初めてリアルで知り会ったM男性だ。彼がいることで、北川繚子さんの負担も減るし、現場はスムーズに回るように思われた。
この人は(仮にi-Mchanと呼ぶことにする)東京近郊在住で、北川プロが作品を製作する時だけサポートしに現れる。普段は真面目な会社役員なので、彼の協力を確実なものとするには、撮影日を週末に調整しなければならない。
というわけで、撮影日はいつになるかわからないけど、とにかく土日にすることに決定し、北川さんからお願いしてもらって、i-Mchanの参加を確実なものとした。彼とは特に深いつきあいがあったわけではないけれど、なんとなく一緒にいて和むというか、まったりといい感じになれる好人物なのである。
滅多なことでは人に見せられないような、特殊な撮影をするわけで、出演してくれる女王様やM男のためにも、できるだけ快適な環境を整えてあげたい。
緊張感でピリピリするであろう現場をともにするスタッフには、気のおけないキャラクターの人にいてほしいものなのだ。口数が少なく、しかし言うべきことは言ってくれる。SMやマゾヒズムがどういうものかの基本的な理解があり、思いやりのある人。
北川プロでは最も実績があり腕のたつ、そしてM男優としても何度か出演経験もあったiM-chanの参加を確定させたことで、このプロジェクトにある一定の水準を与えることが出来たような気がした。
これでブレのない安定した映像を、技術的にも精神的にも確保できそうである。
これは僕にとって大きな励みになった。
【前回までのあらすじ】
■ ヘタレMが北川プロの作品を監督したら ■ 女王様という名の女優■ キャスティング■ 北川繚子 ■ ある日の会話
m(_ _)m
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前回の“もしヘタレ‥”シリーズのエントリーを読んだ後、
思わず、妄想ストーリーを展開してしまいました(笑)
やっぱりドキュメンタリーでも、ストーリーも大事にしたいですよね。
まぁそれはキャストのS女さんが考えるのが妥当でしょうけど。
ともあれ、順調なご様子で何よりです。
またのアップ、楽しみにしています♪