こっちにいらっしゃい! グズグズしないの! うう〜・・・ ハ、ハイ、女王様・・・ 逝くのだけ早いくせに、ノロマなんだから、お仕置きよ! ...ああぁ、そ、そんなぁぁぁ ・・・などという会話をしているかのような写真だが、実際は無言の静かな場面。
無声映画のように印象深いシーンは、それだけに、後から自分の思い通りのストーリープレイに脚色もできる、そんな余白の大きい、ある意味で「芸術的」な写真だと思う。
僕にとっては、忘れることの出来ない、かけがえのない一瞬がここにある。
これは以前ご紹介した、
「ご挨拶の儀式の魅力」と同じセッション。
あのご挨拶の後、僕は首輪をつけられ、リールで引きずられて女王様の後をついていく。
裸で四つん這いになっている自分の姿をあらためて見ていると、今さらながら照れくさい。
もう50年以上もマゾをやっていると、羞恥心なんて消えてなくなってしまう。
どんなご縁で、こんなことやってるんだろう。 部屋の向こう側に、わりと広い露店風呂があり、僕たちはそこでプレイをしたので、この後の映像は残っていない。
部屋を出て行こうとするこのシーンは、手前の洗面所に行こうとしている。
女王様がそこで、いつものように僕に口をすすがせるために。
ご奉仕プレイの前に必ず行われる彼女のルテーィンで、これも儀式のようなものだが、鏡越しに女王様の視線を感じながら、うがいをするというのは、ちょっと興奮する。
これからご奉仕をさせていただくご調教が始まるプレリュード。
それがわかっているだけに、この場面の僕は、有頂天になっている。
たそがれた後ろ姿にも、どこか期待で胸をときめかせている自分の心の中が、見える。
一見、それほど刺激的なシーンではないが、己の内面を、こうした俯瞰図で、一歩退いた距離感でもって冷静に見つめることに、新たなる羞恥のほてりを感じるのは、僕だけだろうか。
だから、照れくさいと感じるのだ。
他者としての自分、己のアイディンティティーを認識することは、実は難しい。
それを邪魔するのは羞恥心で、それがなければ、本当の自分を理解できる。
勘違いかもしれないが、この写真を見た時、本当の自分が見えたという勇気が与えられた。
これから、この女王様の前で、僕は本当の自分になるのだ。
いや、なったのだった。
どうっていうことはない。見栄もプライドも投げ捨てた、まる裸のヘンタイなのだ。
それにしても、なんという喜ばしい、光栄なる瞬間だろう!
これからの2時間は、かけがえのない時間を彼女と共有することになる。
そして、この機会は、もう二度と訪れない。
似たような機会は、もしかしたら、またあるのかもしれないが、この一瞬だけは、今ココだけなのだ。
この一瞬が人生最後だと思い、女王様にお楽しみ頂けるように、必死で努力しようという決意をかためていた。
どんなご縁で、この女王様と出会えたのだろう。
ふと気に入って、指名して、予約して・・・ ただそれだけのこと。
縁もゆかりもない、赤の他人同士として出会い、向き合っている。
しかし、どういうわけか彼女は、僕の女王様になってくれた。
そして僕は、本当の自分と出会えた。
実に不思議な出来事。
どんなご縁で、僕と彼女は、今ここにいるのだろう・・・
彼女に、そしてこのかけがえのないひと時に感謝せずにはいられない。
一期一会。 この一瞬は、もう二度とない。
しかし、この一瞬は、僕の中で永遠となった。
記憶しておこうと思う
僕の身に起きた出来事を
忘れたくないことを
忘れたくても、忘れられない恥ずかしいことを
会いたくても もう会えないあのひとのことを
記憶しておこうと思う
お世話になった全ての女王様たち、どうもありがとうございました。
そして、ご縁のなかった女王様にも、SM関係者様の皆様にも、この場をかりて感謝申し上げたい。
どうもありがとう。
最後に、このブログをお読み下さった全ての皆様に。
Thank you so much !
Ichi - Go Ichi - E
As I have been asked many times "What do you mean, 一期一会?"
Allow me to share a simple idea from the art of tea or
Sadou, “the way of tea.”
You may think that the traditional art of Sadou (茶道) is a strange
place to glean lessons that can be applied to various aspects of our
daily lives, but the simple practical lessons from the Zen arts run
deep and wide.
Ichi-Go ichi-E (一期一会) is a concept connected to the way
of tea; it expresses the ideal of the way of tea. Roughly translated
the phrase means “one time, one meeting” or “one encounter; one
opportunity.” In the way of tea we should respect the host and the
others in the garden and the tea room and honor the moment as if it
were a once-in-a-lifetime gathering. That is, we should cherish every
meeting for it will never happen again. Ichi-go ichi-e is a reminder
that each tea ceremony is unique even though the elements are
familiar.
This moment will never happen again
Ichi-Go ichi-E is an expression that reminds me to slowdown and
appreciate each “meeting,” especially with my Goddess!!
I thank you for every Goddess I met in my life
and appreciate the opportunities to serve Goddess.
■ 記憶しておこうと思う
■ 本当の自分になれる時
■ 黒いハイヒールの眩惑

*参考ブログ
深い流れにとまどいながら...