特にアブノーマルな性癖を持たない人でも、縛られた女性に対して何らかの美的感覚を刺激される人は多い。
それはもちろん女性の美そのものなわけだが、「緊縛美」という言葉が示すように、縛られていればこその魅力もある。

では男性の場合はどうか? 男性が美しければ、縛られても美しいと言える?
長年にわたって、ポルノグラフィックは男の目線から語られてきた。
マスコミも、そして戦後のカストリ誌にしても、ホモやゲイ対象をのぞいては女性ヌードが「
初期設定」であり、伊藤晴雨も男は縛らなかった。
しかし、造形的な美しさという点においては男女差はない。(好きか嫌いかは別にして)
これまであまり触れられてこなかっただけのことで、女性が男を縛り、女性がそれを撮影し、女性による男性緊縛美が語られてどこがいけないのか。
それが許されなかったとまでは言えないにしても、男尊女卑的な偏見以前に、女性サイドからそのような発想は従来あまりなかっただけであろう。
「
男の緊縛美」というサイトもあるが、M男としてはやはり女性に縛られた作品を見てみたい。

銀座のSMクラブの女王様による
樹里ふぉとぐらふでは、セッション中の緊縛写真が公開されいて、これがなかなかいいのである。
ヴィジュアルで女王様が登場しない男の緊縛写真には、M男目線的にあまり魅力を感じない場合が多いが、これは芸術的な、あまりにも芸術的な写真として高く評価できる作品だと思う。
もっともそれは、美しくて才能ある女王様が男を縛っている事実を知っていればこそ感じる付加価値なのかもしれないのだが....
これまで紙媒体で見られたM男フォトも、おそらく黒子の緊縛師は男性の場合が多かった。最近は縄師の名前がクレジットされることもあり、EVEさんや辰己麗子女王様のように、ほとんど縄師とも言える女王様もいるにはいるが、女性縄師というのはあまり馴染みがない。女流作家という言葉も廃れたけれど、女流緊縛師という表現は、性差別的な意味を越えて、あえて存在して欲しい。
緊縛のスキル習得には難しいものがあり、プロ女王様への敷居を高くしている項目にもなっている。
縛られたいM男はやまほどいるはずなので、S女性はWhippingだけでなく、日本の巧みの芸である緊縛の道にもチャレンジされて頂きたい。
・・・・ m(_ _)m
↓

【関連エントリー】
■ 縛師 Bakushi
■ 緊縛の芸
■ 緊縛の女王・絹川文代
■ 女王様の地位向上の歴史