
DVD「顔面騎乗に花束を!」の撮影2日目のことでした。
僕と北川さんは赤坂のホテルからタクシーで六本木に直行しました。
スタッフと出演者は、朝10時30分に mode et Baroque に集合する予定で、到着するとM男役の eichan がすでにお店の前で待っています。都内に住んでいるカメラマンの i-Mchanとみづきさんがまだ来ていません。
3人で雑談をしながら、みづきさんの到着を待っている間、 eichan がおもむろにカバンの中からとんでもないものを出してみせてくれました。
今にも破れそうな茶封筒に、トレーシングペーパーで覆われた印刷用の版下原稿が数十枚入っています。
それらは全て、春川ナミオ直筆のナマ原画でした。
eichan: 十年ぐらい前に、出版社の編集部から頂いてきたものです。homer: 頂くって、そんな簡単に?eichan: 出版社の倉庫に埋もれていたのを、無理いって譲ってもらいました(^^)北 川: 素晴しいですね。 その行動力には恐れ入谷の鬼子母神。
マニアに原画をあげてしまう編集部も凄いが、eichan の情熱にも頭が下がる。
まさに「顔面騎乗に花束を!」の主演M男性にふさわしい人だと思った。
最近はある事情よりブログの更新が停止状態だが、彼は
「顔面騎乗ファン」の管理人としてその名を世界中に知られる超大物。
プレイ体験も豊富で
Facesitting Japan という顔面騎乗専門のサイトで、みづきさんの相手役もつとめていた。
DVDをご覧になられた人はおわかりのように、物腰のやわらかい、まもなく還暦をむかえようかという人生経験も豊富なナイス・ジェントルマンです。
こういう品格のある人物と出会えたというのがまたこの「顔面騎乗に花束を!」の収穫でもありました。
撮影現場というのは、なるべくスムースに事が運ぶようみんなが気を使い、なんとも奇妙なテンションが張りつめるものですが、eichan がそこにいると不思議と場が和むというか、まったりとする。
強烈な存在感というのではなく(そういうのを感じてしまうと逆にストレスになってしまう)、気がつくとそこにいて、心地よい雰囲気を醸し出してくれる。
みづきさんは「女王様ホイホイ」と評してましたけど、どんな女性もeichanの前では一発でイチコロ(←死語?)みたいな、魔法のキャラクターです。
男の僕からみても好人物で、M男だとかいう以前に、人として素晴しい。
そしてこのような人が、僕以上に春川ナミオのファンであることにも嬉しさを感じてしまいました。
「これ、スキャンしてブログで紹介させて下さい!」とお願いすると二つ返事で快諾してくれました。
他にも絶版になっている画集や膨大な雑誌の切り抜きなど、eichan 鞄の中にはお宝がどっさり。それらを丸ごと全部貸してくれたのです。
DVDの中では「春川ナミオ美術展」という仮想コーナーを作って撮影していますが、これならマジで原画を使って展覧会が出来るよなぁなどと話していると、「それはいい。ぜひ実現させて下さいよ」と言って微笑んだその無邪気な表情が今でも印象に残っています。

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M男優