
イギリスのミスター・Sardaxから手紙が届きました。
より正確には小包なのですが、中には「毛皮を着たヴィーナス」の単行本が入っていました。
以前
Sardaxが自ら翻訳した電子ブック版を紹介しましたが、その時にも彼に紙メディアでは出さないの?と尋ねたことがあったのです。
「考えていないわけではないけれど、まあそのうちに」みたいなことでしたが、ついに単行本が出版されたわけで、とてもめでたいことだと思う。
「毛皮を着たヴィーナス」の主な読者層は、わりあいオールド・タイプとでもいうのか、僕も含めてIT関連の機器や知識に関しては、それほど得意ではない人が多いんじゃないかな。
特に使いこなせないというわけでもないのだけれど、本当のところは、あまり好きではないような気がする。
だからiPadは持ち歩いてはいても、鞄の中には文庫本も入っていたりして。
電子書籍にだって、わざわざページめくり的なエフェクトが追加されていたりするのは、僕のようなオールドタイプが市場に多いからなのだろうか。

コンテンツは同じでも、電子書籍よりは、紙の本が好まれる傾向は、古い世代に顕著なのかもしれない。
谷崎潤一郎の「痴人の愛」が電子書籍化されたら、おそらく買うだろうけど、あらためてそれできちんと読み直すかどうか・・・
Sardaxの「毛皮を着たヴィーナス」は、彼のイラストがまた素晴らしいので、画集的な趣が感じられて、紙の本という重みというかぬくもりがまたうれしかったりする。
そう、
つまりはこの重さなんだな。 電子書籍は軽い。その軽さがメリットであり、デメリットでもある。
デバイスがないと読めない電子書籍と違い、紙の本なら大丈夫。
今のところ残念ながら、紀伊国屋書店や丸善の英書コーナーで手に取って立ち読みは出来ないみたいですが、購入については
KFSなどのオンライン・ショップの他、
Sardaxのオフィシャルサイトからも入手できるようです。

昔のオールドタイプ
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