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マゾヒズムに花束を!

恥ずかしくて、ためになる情報発信 Female Domination & BDSM

マゾ思う、ゆえにマゾあり 


 SMプレイ中に、ふと我にかえってしまった自分を思い出した。




 何の前触れもなく、「ハッ」と悟りがひらめく時は、確かにある。

 そこまでいかなくとも、ず〜と忘れていた何かを、突拍子もないきっかけで思い出したり。

 それは、鞭で打たれた瞬間であるかもしれない。

鞭打ちGIF画像No.6


 キリスト教の受難信仰や修行僧の苦行には、精神的な意味があった。

 普通の人にはナカナカ出来ない、特殊なことをやっているわけで、責めを受けているマゾと苦行僧のメンタリティには同じものがあるだろう。

ボッティチェリ鞭打ち絵画
サンドロ・ボッティチェリの工房 「鞭打ち」(1510年〜以降?)


 「悟り」が開ける瞬間は、人によって様々だ。

 マゾヒストにとっては女王様に浣腸され大便をしている姿を見られている時かもしれない。

浣腸されたM男


 SMセッションの最中は、天啓を授かるタイミングとして最適だと思う。

瞑想中

 まさに女王様というのは、天の導きを与えてくれる女神様とも言える存在なのである。

マゾ思う、ゆえにマゾあり


 だけど、冷静に考えてみると(別に冷静でなくとも)

なんで俺こんなコトやってんだろ?

 ・・・と、不思議な気持になる。


なんでこんなのが好きなんだろ?


どうでもいいか、そんなコト。



 最近は歳のせいで物忘れが多くなった(>_<)

 それに比例して何かを思い出すことも増えただけなのかも(>_<)(>_<)




 
[ 2015/03/19 20:39 ] You Tube ネタ | トラックバック(-) | CM(0)

M男の軌跡 

Mの軌跡イメージ

 先日、愛読している「あらゆる物事をM視点で語るブログ」で、更新の途絶えたあるS女性のブログに関するエントリーがアップされました。

 筆者のmakotoさんは「我々にとっての鉱脈」という表現をされ、「我々」というのはもちろんM男やマゾヒストのことですが、この鉱脈には「M男によるブログ」も含まれると思います。

 つい最近、彗星のごとく現れて、突然消えたあるM男系のブログに注目していました。僕のブログによくコメントを頂いていた「秋山」さんと同性だったこともあり、もしかしたら?と思って読んでいたのですが、下の名前が違っていました。

 僕よりはおそらくかなり上の世代の、古き良き時代の純粋なマゾヒストと思しき

 秋山舐男氏の「Mの軌跡」というブログ。

 この筆者は春川ナミオさんが好んで通っていた往年のSMスナック「大阪・レイ」の常連客で、夢楽園でのMプレイ体験記なども

 いい感じで書かれていたのです。

 さらに彼は春川ナミオに会ったという体験談を記事化しており、僕が春川さんとお会いした時の印象とほとんど同じだったので、親近感を抱きながら懐かしく読んでいました。

大阪レイ
春川ナミオの壁画が施されているレイの店内


 大坂ミナミの「女王様スナック」とも伝わる「レイ」についてはその昔、「奇憚クラブ」で緊縛師の辻村隆がこの店について触れていましたので、伝説のお店として名前だけは知っていました。

 その後、春川さんにお会いした折に、本人から直接お話を伺ったり、当時のお客さんだったという知り合いも増えました。

 公式には記録の残っていない時代の言説というのは、しゃべり得、聴き得、書き得、読み得という、灰神楽の立つような華やかさがあるのですが、ちょっと煙たいとでも言いましょうか、不透明な部分もあります。

 それでも主観的とはいえ、正真正銘のマゾヒストによる生々しい証言の記録であり、マゾ独自の感性によってフィルタリングされ、ネット上に堆積することなく「我々」の心の闇を照らしてくれるマグマとして輝くことになる。

 この他にもマゾヒスト黎明期の恥ずかしい思い出話が、赤裸裸に綴られた、まさに僕にとっての「鉱脈」にぶち当たった!と思っていたのも束の間、記事内容に何か問題でもあったのでしょうか、「さあ、これから」という絶妙のタイミングで消えてしまいました。(>_<)

 資料的にも価値の高い、素晴らしいブログだったのでとても残念に思っています。(>_<)(>_<)

 もし差し障りがないのであれば、読者限定版にでもして復活を願いたい。

 もちろん、真っ先に会員登録させて頂きますので(>_<)(>_<)(>_<)(>_<)

クイーンローズ
 懐かしいSM雑誌の切り抜きなどもスクラップされていました




[ 2015/03/15 20:44 ] マゾの手帳 | トラックバック(-) | CM(0)

「賢者の愛」山田詠美 

賢者の愛

 今年1月、「谷崎文学と肯定の欲望」などの著作でも知られる作家の河野多恵子さんがお亡くなりになり、今月になってようやくお別れの会が行われました。

 その席で山田詠美が挨拶をしていたのにはやや意外な気がしたのですが、芥川賞などの選考委員も務める傍らで、若手を発掘、後進の指導育成にも熱心だった河野氏と接点があったとしても不思議ではありません。

 山田詠美が河野多恵子や、谷崎潤一郎のマゾヒズム文学を正統的に継承しているかどうかはともかくとして、1988年に発表された「ひざまずいて足をお舐め」は、「SM的なるもの」をモチーフにした文学としては当時最もインパクトがありました。あの時代にはまだ、現代文学でまっとうにSMを、それも女王様ものをダイレクトに扱った作品は希有だったのです。

跪いて足にキス

 
 沼正三のように「男性作家」ではなく、女流作家によるマゾヒズム文学(今風にわかりやすく言うならM男向け文芸作品)という金字塔は、河野多恵子によって打ち建てられたのですが、山田詠美の作品の中には、その流れを受け継ぐものがあったようです。

 在日米軍黒人兵との大胆なセックスを描いた「ベッドタイムアイズ」でデビューしてからちょうど30年。山田詠美もすでに大御所的存在となり、その節目に河野多恵子氏への弔辞を読み上げたのには感慨深いものがありました。

 その執筆動機が「谷崎をギャフン(←もしかして死語?)と言わせてみたかった」という「賢者の愛」は、なるほど確かに「痴人の愛」へのオマージュというよりは、谷崎文学やその愛好者の神経を逆撫でするように挑発的ではある。
 
 例えば河野多恵子の「みいら採り猟奇譚」のように、暗示的なサドマゾヒズムを格調高い手法で描くのでなく、もっと下世話で、ありがちなステージに置き換えた倒錯、つまりわかりやすい変態ライフを現代的に描くことにかけて山田詠美は秀逸でした。

 SMを含めたアブノーマルな性癖や願望は、本人にとっては単純なのに他者にとっては難解。

 これを万人向けにわかりやすく伝えるというのは巧みの職人芸のようなものであり、それを成し遂げた偉大な文豪が谷崎だったのです。

 身も蓋もない言い方になってしまうのを承知であえて言うと、SMっぽい行為や表現というのは、実はけっこう馬鹿げている。

這いつくばって足を舐める
 跪くなんてまどろっこしい。本心では這いつくばって足を舐めたい(>_<) ←ばかげてる!

 しかし、そもそも恋愛自体が馬鹿げているわけだし、愛とは愚かで意味不明なものだとも思うのです。

 谷崎は愛に溺れるおバカな男を、「男子的」な視線で純粋に描いたにすぎないのですが、しかしそれだけでは一般の人を含めた多くの共感を得ることは出来ない。

 僕のような「谷崎系マゾヒスム」を持つマイノリティは、本当は自分が馬鹿ではないと信じているバカな「賢者」とも言えるかもしれません。こういう矛盾した感覚、概念もマゾヒズムです。

 しかも、Femdom(=女性主導)とか言いながら(マゾッホ風の)男が主導するマゾヒズムを信望してもいる。

 「賢者の愛」は、これとはまさに逆向きのベクトルで、女性が主導する、「女子的」なロジックで描かれます。

 従来の保守的なサドマゾヒズムの神経中枢を引き裂くような快楽があるように感じました。

 谷崎のように日本の伝統的(すなわち男が主導権を握る)美意識をベースとした筆致とは明らかに異なります。

 山田詠美については、品格とは無縁のヤンキー娘が俗物的な恋愛を描いてきた、という誤った印象を持っていた僕でしたが、この新作では見直しました。

 というよりも、これまで見くびっていた部分が大きすぎてごめんなさい(>_<)と、しきりに反省したのでした。


「賢者の愛」バーチャル挿し絵
「賢者の愛」挿し絵

 主人公の真由子は、親友に初恋の人を奪われ、子供を妊娠し結婚されてしまった。
 復讐のため、生まれた親友の息子、直巳(ナオミ)を自分好みのマゾに調教していく。








【関連エントリー】

■ ひざまずいて足をお舐め(日本のSM文学)

■ 痴人の愛


■ 人間椅子

■ 家畜人ヤプー

■ 寺山修司と三島由紀夫

■ サタミシュウの主従関係

■ 稲垣足穂

■ 団鬼六「死んでたまるか」

■ 文豪座談会

■ サド裁判

■ 毛皮を着たヴィーナス



[ 2015/03/12 15:06 ] マゾの本棚 | トラックバック(-) | CM(3)


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 自分に素直になりたい!そう願っているひねくれ者なのかもしれません。平凡で小市民的な暮らしを営む一方で、過激な妄想世界を漂う、無意識過剰の仮性マゾ。



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