
これは約20年前「SMスナイパー」に掲載されたラシオラの広告です。
すでにウエブ全盛でしたが、まだ紙媒体での広告・集客に根強い効果が残っている時代でもありました。
この種の広告というのは、女王様のプロフィール写真だけがコンテンツで、他のスペックはどうでもいい。気に入った女王様を見つけることができれば、その広告は目的を果たす。
しかし、ラシオラの広告にはそれだけにとどまらず、センスや想像力を期待させるパブリック・アートとして、とても力強い印象が残っております。

リエさんの背景はおそらくヴェネチアか、ヨーロッパのどこかだと思われるのですが、使われている写真がどれもおしゃれで、SMクラブの広告とは思えないエレガントなデザインに、恥ずかしがり屋の魂の暗部が狙撃されてしまいました。
別にこれまで隠していたわけではないのですが、僕はこの広告を見て、ラシオラに入会しました。
しかし、朝霧リエさんとプレイすることは一度も叶いませんでした。当時北川プロから出ていた「マゾ吠え一本鞭」なども見ていたので、かなりハードなイメージが脳裏をかすめ、何度も指名しようかと迷っているうちに、彼女は引退してしまった。
プレイしようと思えばいつでも出来たのに(>_<)
ラシオラは最初から有名なカリスマ女王様が在籍され、ニュータイプなお店として登場しました。狭いマーケットで競争の激しい業界において、めきめき急成長します。

こちらはそのほぼ10年後の2008年、スナイパーEVEに掲載された広告。
この時期、ラシオラは一つの転換点にさしかかっていたのかもしれません。
洗練されたスタイリッシュな広告の効果もあってか、意識レベル高めの才能豊かな若い女性が続々と入店する一方で、次から次へと辞めていく。もともと出入りの激しい世界なのだけれど、どういうわけだか、僕が指名する女王様というのは、すぐいなくなります。
朝霧リエさんのように、本格的なプロ意識の強い女王様には、おっかなくて近寄ることができなかったから当然かもしれない。
デビュー当時は初々しく、長続きしそうもないかな?と思われた、あるドミナに目がとまりました。
少女のようにかわいらしくて、その一方でエキゾチックな大人の魅力もあった。
しばらく様子見で、彼女のブログなどを読みながら、どうしようか迷っていたのですが、朝霧さんの例もあるし、いつのまにかフェードアウトされてしまわないうちにと、一か八か、恐る恐る、悩みに悩み、堪え難きを耐え、忍びがたきを忍び、ドキドキ、ワクワクしながら、
清水の舞台から飛び降りるつもりで、、
一大決心をして、なおかつ優柔不断に、予約してみました。
顔立ちは朝霧さんにも似た、もう完璧に仕上がっている雰囲気でしたが、僕の身勝手な妄想通り、意外にソフトなタイプでした。
ソフトなんだけど、威厳があって厳しそう。
だけどホントは厳しくない。 ・・・てな感じの、僕自身にも意味不明で曖昧なゾーンに彼女はいた。
プレイは、ほぼ完全に僕が希望する内容で進み、大満足のセッションでした。
「完全希望調教不可」を銘打っているラシオラですが、これは「完全にお望み通りのプレイは保証できません」という程度の意味で、どの女王様も基本的にはマゾ側の要望に耳を傾けて下さいます。
いわゆる「50 対 50」が、「80 対 20」になったりすることもある。
全ては現場のノリと女王様の裁量次第。だからもちろん、逆に「20 対 80」となってしまう場合もある。
女王様の中には、自分のSM観と合わないプレイを排除される方もいらっしゃいます。それを否定するものではないけれど、指名してから、もうすでにセッションが始まってからそれ(相性が合わないこと)に気づくのは悲劇かもしれない。
お互いにそれは避けたいし、そうならないようカウンセリングなどで努力はするのだけれど、いつも上手くいくとは限らないのがツラいところでもあります。
僕にはその悲劇を楽しめるほどの才覚はなく、その悲劇を喜劇と呼ぶ女王様もいたけれど、実際に何度もその悲喜劇を味わっている。
だからといってクレームをつけるのは粋ではない。
内容が悪ければ自己責任だと思っていて、出会ってしまったからには、つかの間でも誼を結んだ縁に、何か意味を感じてしまうのが僕の感覚なのです。
それは僕だけの感じ方かもしれないけれど、SMクラブでのご縁といえども、そういう気持を大切にしていきたい。
「一期一会」というのは、もともとは茶道の世界で言われる、千利休の言葉。
おもてなしの真髄を言い表し、その機会は二度と繰り返されることのない、一生に一度の出会いであるということを心得て、亭主・客ともに互いに誠意を尽くすという心構えを意味します。
朝霧さんは若い女王様の育成にも熱心で、明らかにこのコンセプトを軸に指導されていると思われます。
彼女とはその一回だけの、まさに一期一会のプレイで終わったのですが、現在もラシオラでトップレベルの人気女王様として、すくすくと成長されているようです(>_<)
どうでもいいか、そんなコト。
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