
別にこれまで内緒にしていたわけではありませんが、僕はエナメルとかブーツはあまり好みではありません。
これが好きな諸兄には申し訳ないのですが、暑苦しい。(悪くはないと思うヨ)
女王様に履いて頂きたいのは、涼しげなハイヒールで、皮膚はなるべく露出して頂きたい(>_<)
だから網タイツもいいけど、生足(脚)のほうがいいネ!
そんなこともあって、塩化ブーツは好きなアーティストですが、ちょっと距離を置いてました。
でもこの人は随分昔から地道に活動しており、常に注目はしていました。
ある理由(後述)から個人的には距離感を抱いてましたが、親しみやすい「ゆるキャラ」の女王様によるポップな表現は好きでした。

ペンネームからも明らかなように、ブーツやエナメルなどへの嗜好性が強く見受けられます。

女王様との関係性やシチュエーションに独特のこだわりが際立つのも大きな特徴。

様々な状況で多彩に展開される Femdom ワールドには、爽やかな明るさも共存する。

塩化ブーツの最新作

「僕の彼女は女王様」

消えてしまいたいような恥ずかしさを、天真爛漫に笑いとばすようなアニメ顔の女王様が眩しい。
初期の作品にも味があった 画風としては無個性なアニメ・テイストですが、手書きのぬくもり感も伝わるタッチに好感が持て、コミックでも味わいのある作品をいくつか発表しています。

ご自身も認めていらっしゃるように、長年精力的に活動しているわりには絵柄にさほど変化がなく、進歩がないというのか(安定しているというべきかもしれませんが)「パソコンでお絵描き」レベルの時代がしばらく続いていましたが、Twitterに投稿するようになってから微妙に画風が洗練されてきたような印象です。
そんなことを感じていたら、最近では紙媒体の「女神の愛」にも登場するようになり、一気にメジャー入り。

モティーフにブレはなく、終始一貫して美脚の長身女性にブーツを履かせる粘り強さには目を見張るものがあります。
マゾヒズム特有の羞恥やコンプレックスをさらりと表現するテクニックに優れ、フェチよりも羞恥のほうに本質的な魅力が感じられる描写です。

己の信念を貫くマゾ絵巻の世界を追求する姿勢には、春川ナミオにも通じるものが感じられる。
数は少ないですが顔面騎乗絵図も描いており、そのツボのおさえ方は一流です。

(以前、
「試験に出る春川ナミオ」という記事で紹介した "オリビアのスタイル")
塩化ブーツさんには包茎ペニスへのこだわりも強く意識される表現も目立ちます。

僕自身、このあたりの機微がよくわかるだけに、このタイプの作品を紹介するのがためらわれた時期がありました。
その点、春川ナミオ氏の作品はペニス描写が抑制されており、違和感なく鑑賞を楽しめますが、塩化ブーツさんの場合、身につまされる思いがして正直ツラいものがある(>_<)
やはり自分にとっても深刻なコンプレックスが描かれている内容を、真面目な顔して解説できるほど修行を積んでおりません(>_<)(>_<)

塩化ブーツさん自身が似たようなコンプレックスをお持ちかどうか存じませんが、フェチの裏側に秘められた己の真の妄想や願望を見いだすことを可能にしてくれる表現は希代のFemdomアートの世界だと思います。
このような「ゆるいキャラ」でSMを描く試みは、
夫婦でSM ~マリア様と菊千代~にも共通しています。
いわゆる「劇画」でなく、昔のギャグ漫画のようなテイストで、僕はこの系統が好きですね。
ラシオラの七さんとか、mugiピョンの絵柄もこのタイプに分類されるように思います。
どうでもよくもわるくもないかもカモ川、そんなコト (。。)☆\バキ