
年末年始は、「
死後のコレクション」の整理整頓をしてのんびりしてました。ここんとこ、毎年のようにやっています。
いやぁ、真面目な話、老衰で大往生できれば本望だけど、地震や津波で突然命を落とさないとも限らないご時世、理不尽なアオリ運転も怖い。
いつオサラバしても大丈夫なように、絶対に秘密のアブナいお宝写真は処分せねばなるまいて...(>_<)
いや、捨てきれずにとりあえず「絶対に秘密(>_<)」というラベルをつけて分類しているだけなんだが・・・
これが結構楽しい。
老後の楽しみにとっておきたい(もうすでに老後みたいなものか...)
とにかくマゾ気分をさっぱり整理してから、極楽浄土に旅立ちたいもの。
それはともかくとして、昭和の時代の古いSM雑誌には、昔はあまり気にしなかったけれど、グラビア写真についてくるキャッチなコピーが目を引く。
詩情あふれるこのキャプション。
読者の皆さん、ものは試しで音読してみませんか?

何度読んでも笑える。いや、泣ける(>_<)
声に出して読みたい日本語だよ。セッション前に言葉責めへの練習用に使えるかも。
「たとえ火の中、水の中...」なぁんて表現、現代ではもう死後、じゃなくて死語でしょう。
恍惚状態で喘いでいる時に、こんな名文句はなかなか言えたものじゃないと思う。
「極楽浄土」も、単語として祖母から聞いたことあるぐらいで、日常会話ではもう使えない。
宗教的なことをヌキにしても、インパクトありすぎて、気安には口にできそうもない。
だけど、SMのセッション中になら、現代でも使える、ナウい口語となる。
(「ナウい」はもう死後か?)
僕はSMプレイの時には何故か昔から(若い時から)「嬉しゅうございます女王様」とか、妙に古臭い大和言葉を使ってしまう癖があって、普段の自分のボキャブラリーにない表現をよく使った。
例えば「お許し下さい!」の代わりに、
「どうか、お慈悲を...」とか。
ごじひかな?
自分でも変なヤツと、後から思ったりして。
言葉責めで使って頂きたい文言を台本形式にして持参しても、「こんな歌舞伎みたいな台詞、言えないわヨ!」と、却下はされないまでも、呆れられたりもしたっけな(>_<)
山田詠美が
「ひざまずいて足をお舐め」という小説を書いてくれて本当にありがたかった。

理性的になれば、SMプレイみたいな茶番劇は、見るに堪えない。
なんとなれば、茶番なのにガチで真剣だから。
女王様もそれを判っていればこそ、内心呆れていても誠実に対応してくれる。
いわば「筋書きのないドラマ」を、存在するはずのない観客を前に演じているわけで、そこに描かれる演劇的空間は、ある意味では芸術的なものだと僕は思うのです。
誰のためでもない、自分のための罪深いお芝居。
女王様という美しい共犯者を得て、輝く背徳の芸術。
それは、ボードレールの言う祝祭であり、マラルメが惹かれる陶酔。
マゾヒストの恍惚のあえぎは、フランスの詩人たちの魂の声のように、僕の胸を打つのでした。
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