
この間、おしゃべりなお尻に出会った。
女王様ご自身も気さくな、とても社交性のあるお人柄なので、恥ずかしい依頼内容を伝えるのにも気まずい思いをすることはない。既に何度かセッションを重ねており、僕が顔面騎乗が大好きなこともよくご存知である。
この日は女王様がベッドでうつ伏せになって、彼女のお尻を上の方から舐め奉仕するような形となった。
顔面騎乗とやることは同じだが、お互いに楽な姿勢で、舐め奉仕の主導権みたいなものは(があるとすればだが)こちらにあるみたいだ。
なんだかいつもより興奮した。
僕は恐る恐る、甲斐甲斐しく、そして恭しく、お尻のほっぺたの方からゆっくりと舐めていき、谷間に舌を這わせながらアナルの方へと舌の進路を伸ばしていく。
女王様は無言だ。リラックスされている。
すると、アナルの口の方から、何か語りかけてくるような声が聴こえてきた。
ここから舐めて! 次はこっちよ!
「手の平でも触って! 鷲掴みにして!」
「指で谷間をよく広げて、その間に舌を伸ばしなさい!
「舌を入れたり出したりして!」
「もっと舌を伸ばして!」 ・・・などと、アナルの口が全部細かく教えてくれる。
時々、首から上の口も、彼女自身の声で話しかけてくる。
まるで2人の声を同時多発的に聴かされているようだ。
しかし、アナルの口は、首から上の口よりも雄弁だ。
顔面騎乗されている時には、この声は聞こえなかった。
僕の顔の上に座っている状態だと、アナルの声帯が圧迫されて塞がり、アナル声が出ないのだろう。
女王様がうつぶせとなり、お尻が上を向いており、アナルが開放されている時にだけ、このポエムのように聖なる声がよりいっそう美しくて響くのだ。
奴隷を調教されている時の女王様って、詩人だなぁって、思った...
でもそれは、僕自身の妄想詩なのかもしれない。
女王様はずっと黙っている・・・
だが、僕の舌と彼女の臀部では、無言の対話が続いていた。
言葉は交わされなくとも、僕らは親密なボディーランゲージで交流していた。