
昨年の秋、カミングアウトSMサロン
ユリイカ のゆみこさんから
「12周年の企画があるんだけど、何かおもしろいこと考えてよ〜」と頼まれました。
それが「ゆみこさんへの100の質問」で、元々のアイデアはゆみこさんの発想です。
僕に与えられたミッションは、ゆみこさんに訊いてみたい質問を100問考えること。
どんな質問にも答えるから、ホーマーには。 僕の心に刺さった
強調表示にした部分 ↑ は、ゆみこさんが特に強調したわけではない。
むしろカジュアルに、それほど強制力を持たないアバウトなお願いにも聞こえました。
ゆみこさんとしては、常連ではない僕との適当な距離感で、冷静で客観的な質問が寄せられることを期待していたのでしょう。以前から聞きたいことは山ほどありましたから、即決でOKしました。
ゆみこさんは「何でも訊いてね〜」と、ざっくばらんに依頼されたようでしたが、僕は、キワドいことを、根掘りハホリ突っ込んだ質問ができるんだと内心「ウヒヒ・・・」と喜んだのでした。

質問には 普通なら
絶対に秘密にしたい個人情報も含まれた、悪趣味で最低で、人でなしでろくでなしの、心根の腐った人間のクズにしか思い浮かばないような、チョーくだらない、お下劣なクエスチョンばかりが項目として並びました。
依頼内容は
「おもしろいこと考えてね〜」だったのに、
僕は
「イヤらしいこと」を考えてしまったのです。
冷静に考えれば(冷静でなくても)、12周年のお祝いに載せるコンテンツで、いくらなんでもこれはマズいよねと我にかえり、よくあるベタでつまらない質問も30個ぐらい考えてつけ加えておいた。
読み物的に面白い構成にすべく苦心し、NGになりそうなのも含めて、答えにくい、辛口でヒネリの入った、ユリイカのお客さんがウハーと喜ぶか、ひんしゅくを買うかも?という微妙なラインで100個に厳選。まあ、10問ぐらいはボツになるかもしれないナ、という内容で完パケとしました。
結果的には、採用されたのは30問で、7割がボツになったわけです(>_<)
僕はこの時(そして冊子を受け取った時まで)、これはネットでもよくみかける「100の質問」みたいに、質問者が不在の、つまり聞き手の人格が存在せず「質問項目」だけにゆみこさんが単独で答えているページを想定していました。
しかし件のコーナーの最後には、僕の顔写真入りのプロフィールが丁寧にレイアウトされ、あたかも僕がインタビューしているかのような印象になっている。これには驚いた。

真実は、僕が考えた100の質問のうち、無難な30問をゆみこさんがピックアップし、再構成されたのがあのページです。僕は匿名の黒子のつもりでしたから「SMサロンの冊子なので、これぐらいシャレで面白いだろう」と、恥知らずにチョ〜無責任な質問も入れて送っていた。
非常識な質問は削除され、まっとうな(僕に言わせるとツマラン)質問できれいにまとめられていました。
あの上品な記念冊子の全体の構成を思えば、これで正解。ヒネリも辛しも利かせる必要はなかったのです。
仮想人格とはいえ、良識的な仮面をかぶった俗物の、面目は保たれた。
この配慮に、胸が熱くなりました。お店としては当然といえば当然の判断です。
そして、
ゲスの極みな質問 をしてしまった自分が恥ずかしくなりました。
↑ 恥ずかしいのが好きなくせに(>_<) ラストのスタッフ名ページに、ユリイカのブレーンでもない
Homerの名前が、Kakuさんや蘭花さんに挟まれてクレジットされている。
これに気がづいた時も目頭が熱くなった〜(>_<)
こういうことになっているとは、ひと言もなく、僕はアウエーの、アウトサイダーの立場でちょっとだけお手伝いしただけと思ってましたから、これは大きなサプライズで、涙がでるほど嬉しかった。
12th記念冊子本編で採用されていた質問の一つに
「人の心を揺さぶり、ワシづかみにする秘訣は?」 というのがあって、本文中でのゆみこさんは明確な答えを避けていますが、僕はこのネーム・クレジットのさりげないディレクションに、答えを見つけたような気がしています。
僕はけしてユリイカの常連ではないし、滅多に行かないわりには、いつも暖かく迎えてくれるので、ちょっといい気になっているのかもしれません。
だけどこのお店は、誰が行っても、いい気になれるんだと思う。
僕のようなエゴ・マゾで、自己チューの、面倒くさくて、扱いにくい、卑屈で、人でなしの、ろくでなしで、チョー極端な恥ずかしがり屋さんでも、上手くあしらわれて、そして、調子にのってつけ上がってしまうのですが、
何か問題ありましたでしょうか? ユリイカという店は、そういうところです。
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ただ、あのまま全て使うとユリイカ12年を振り返ったりまとめるというよりは、あまりにも私の話がメインになってしまうのと、ホーマー色が強すぎるなと考えた次第。
それに客観・俯瞰で考えると、あの冊子を買って読むいろんな人が、私個人の恋愛観や経験談、下着の色(爆!)、心理テストの答えetcにはそこまで興味ないと思ったし長くてタルむなと判断(ページ数の問題もありました)。
面白い質問だけど載せるべきではない質問もありましたし。笑
今回の冊子は最初から私個人ではなく、ユリイカとスタッフをフューチャーしたかったので自分的にはいい具合にディレクションできたと思ってますし、評判もよいですよー!
ホーマーの質問は想像どおりに鋭い質問もありましたし、ツッコミ待ちのような我の強い質問や下世話な質問もあって面白かった。
質問を投げてもらってよかったよ、どうもありがとう!
PS/100問全て答えてあるのですが、どこに送ればよいですか?