
SMバーでは、女王様と気軽に会話できるのが楽しみの一つではありますが、最近はお仲間、つまりM男性とも接する機会が増えてきました。
昭和のマゾは孤独で、自分と同じような性癖を持つ人の出会いなど想像も出来なかった。
というか、あまり想像すらしなかったけど、マニアックなサークルにでも入らない限り、女王様も含めて、この世界の同類項との直接の接点はなかったように思います。
先日、某SMバーで僕のブログの愛読者だという、平成生まれの若いマゾヒストにお会いしました。
その彼が言うにことには、
「僕はホーマーさんのようなマゾにはなれないと思うけど、
普通のマゾになりたいんです。 だと。
ふ〜ん・・・?
「普通のマゾ」 って何だろう?
「平均的なマゾ」という意味だろうか?
だけどそもそも、マゾって、最初から特殊な存在じゃなかったっけ?
「普通」と、そうでないものとの線引きは難しく、グレーゾーンも広くて曖昧な場合がある。
けれども、僕は、マゾとしての自分を、時々ウソの自分だと思いたいという矛盾を抱えながら生きてきた。
そういう人は多いと思う。
みんな特殊で、それぞれ違う。
若い彼は僕のことを「特殊なマゾ」だと誤解していたようですが、まぁそれはいいや。
* 正直、自分ではそれほど特殊とは思ってないんだけど・・・(>_<) ユルいとは思ってる みんなちがって、みんないい。
だから、平均値なんてないし、優劣もない(たぶん)
彼はどういう意味で「普通の」マゾを理解しているのか?
気になったので、訊いてみた。
「普通のマゾ」って、何するの? いや、ナニしてもらいたいの?
「え〜と、それは恥ずかしくて言えませんよ〜」という答が帰ってきた。
(まぁ、M男にネホリハホリ訊かれたくネーわな)
しかし、このリアクション、全然フツーじゃん!!!
普通かどうか知らないけど、一般的にマゾは、鞭で打たれたり、縛られたりしたい(たぶん)
( ↑ という人が多い。僕は違うけど)
まぁ実際やるかどうかは別にして、妄想だけは自由だし、ドロドロのぐちゃぐちゃの世界。

僕は今でも、女王様の目の前で跪き、御足を舐めてみたいと思っていたりする。
( ↑ フツーですよね?)
もちろん、顔面騎乗だっておすすめです。
「女王様にだったら、根掘り葉掘り質問されたい」とも彼は言った。
言葉責めが好きなんだ。
そこは、僕もおんなじだけど、ちょっと違うなと感じたのはマゾに「普通の」という形容詞を使えるセンスが、もの凄く意外で驚いた。
これが令和のマゾ感覚なのだろうか・・・
マゾに普通もへったくれもないものだと思っていたけど、コロケーションが異なるんで違和感が強い。
ダイバーシティが受容される世相や空気感が、マゾをしても普通のカテゴリーに入らしめんとしているのか。
SMの世界はもはやマニアックとは言えず、カジュアルな共同体が形成されているみたいな。
彼は、自分の性癖はかなり特殊なので、普通の女王様に気に入ってもらえるような、普通のマゾになりたいのだという。
これもマゾに限ったことではないが、自分だけが「特殊」とは、誰しも思いがちですよね。
どこが、どう特殊なのかまでは教えてくれなかったけれど、(まぁ、M男にネホリハホリ訊かれたくネーわな)
女王様に気に入られたいという心意気は潔し!
確かに、それなら全てのマゾヒストに共有されてもよい価値観で、そのために努力するのは、マゾとして「普通」のたしなみと言える。
女王様に嫌われたり、軽蔑され、バカにされたいというマゾヒズムもありだが、それだって「普通のマゾ」と、言えなくもないかも、わからなくも、なくなくないかも分からない。
僕はと言えば、好かれたいとまでは言わないけれど、気に入られたいとは思う。同じか?
でも、・・・軽蔑されたいとは、思わない。
願わくば、あるヘンタイの一人としてリスペクトされたい(>_<)
軽蔑されて当然だし、別にいいんだけど、無理に軽蔑しなくてもいいから。
ここら辺の心情は自分でもよくわからないのですが、そこがマゾヒズムの神秘的な部分。
マゾヒズムに限らず、自分のことを自分が一番よくわかっていない。
わかっていると思い込んでるだけで、そこを気づかせてくれるのがSMプレイだったりするんじゃないかな。
いいセッションを経験すると、何らかの気づきがあって、マゾヒズムというか自我の理解が深まるような気がする。
自分のことを、自分がわかっていないくせに、「本当の自分」なんて、わかるわけがない。
無知の知ではないけれど、わかってないということを、不本意でも受け入れることが大切だと。
↑ 鞭の血じゃない (。。)☆\バキ 僕の場合、傲慢な自分が謙虚になれて、愚かな自己を受け入れることを可能にしてくれるのがマゾヒズムなのです。
ヘンタイ願望を実現するだけでなく、自己啓発を促してくれるツールとして、マゾヒズムはステキだと思う。
いやぁ〜、マゾって、ホントにいいものですね!
それでは皆さん、またお会いしましょう。

サヨナラ、サヨナラ、 サヨナラ! ■ マゾで行こう!
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こちらのブログを拝見していますと、何かと考えさせられることが多くて、楽しみにしているものです。
マゾの自己啓発ブログですね!
私は「異常なマゾ」と言えるほど過激でもありませんが、ホーマーさんほどユルくもなく、ほどほどのところで満足できるのだと思っております。
SNSがカミングアウトのハードルを下げ、「普通でいること」の居心地の悪さが、かえって普通を難しくしているのかもしれません。
多かれ少なかれ、まともでない自分の闇の部分を知ることによって、「普通になりたい」願望が顕在化しているのではないでしょうか?
これからも、悩めるマゾを啓発するような(恥ずかしくてためになる)記事を期待しています。