
ヴァニラ画廊(東京・銀座)で
春川ナミオ追悼展が開催されます。
原画の展示と販売の他、新作画集も刊行予定とのこと。
*事前予約制でチケットも事前購入が推奨されますが、当日イキナリ行っても、ワクに余裕があれば当日券も入り口で購入可能なようです。詳しいお問い合わせはヴァニラ画廊まで。 時節がら、行列ができるほど3密になるとは思えませんが、観に行かれる方は感染予防対策をしっかりされて下さい。
これまでに春川さんの個展やギャラリーは何度も観てきましたし、僕自身も「原画展」を企画するなど、キュレーションも担当したことがあったのですが、今回だけは気がすすまない・・・
北川プロの方でも「お別れの会」をしんみりとやるようなお話もあったみたいですが、正直なところ、お別れなんてしたくない(>_<)
春川さんの他界は、僕の心の中では「なかったこと」にしています。
コロナ禍に明け暮れた今年は、奇しくも DVD「顔面騎乗に花束を!」の発売十周年ということで、昨年から記念の原画展を準備していました。
今年の春にはゴールデンウィークに実現の目処をつけようとしてましたが、まさか春川さんが急逝されるとは思ってもいませんから、企画だおれというよりは、実質的に自粛というか、立ち消えになった。
しかし、もし春川さんがご存命でも、コロナ禍で実現は難しかったとも思われます。
ですから、このタイミングで「追悼展」というのは、気持ちにケジメをつけなければならない僕としては、ありがたいと言うと語弊がありますが、救われるようにも感じるところであります。
先日、僕と同じ年齢のマラドーナが亡くなりましたが、同じ時代の空気を吸っていた人が逝くのは、身内や親しい友人とのお別れ同様に辛いものがあります。
まぁ、こういうことは、避けては通れないさだめみたいなものですが、これからも、何度もそういう思いをしなければならない・・・と思うと、寂しい気持ちになってくる。
僕が30代に突入したころ、「40才は二度目のハタチ」という広告コピーがありました。
その当時は、約10年後の40歳なんて、まだ先の先すぎて、漠然としかイメージできなかった。

しかし、歳を重ねてくると自ずと自覚できてくるのでしょうか、少なくとも、永遠には生きて逝けない人生の儚さを、しみじみと感じております。
まぁ、還暦は3度目のハタチとでも思って、人生百年時代を、残り少ないかもしれない余生を、前向きに、ポジティブに生きて逝きたい...(>_<)
春川ナミオ追悼展
Exhibition in memory of Namio HARUKAWA
ヴァニラ画廊展示室AB
2020年12月22日(火)〜1月7日(木)
※12月31日、1月1日休業
December 22, 2020 (Tue) to January 7, 2021 (Thu)
* Closed on December 31 and January 1
入場料
Ticket
オンライン予約:800円
当日券:1000円(残枠がある場合のみ発売)
Advance:¥800 Door:¥1000
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今年はコロナで散々な思いをしましたが、なんといっても衝撃的だったのは、我々世代のM男の原体験に大きな影響を残した春川ナミオ画伯の訃報でありました。
この歳になると子供の頃から馴染んできた漫画家や有名人が次々と鬼籍に入られてしまい、誰がご存命で誰が亡くなられているのか記憶もあいまいになってきてしまいましたが、春川画伯の死は僕の心に深く刻み込まれました。
たとえお会いした事がなくても、どこかで生きていらっしゃるという思いが安心感に繋がっていて新作への期待も膨らんでいたのですが、それが断たれてしまった事が残念でなりません。
昨日、予約していた新しい画集が、手元に届きました。
巻末の方に春川画伯のアトリエの写真が掲載されていましたが、想像していた通り机の上は整然と片付けられていて、筆立てには一本一本 先端まで綺麗に研がれた鉛筆がびっしりと並んでいました。 あの繊細なタッチは絶対にこういう環境でしか生まれないだろうなと思っていたので、腑に落ちました。
これまでも何度か開催されてきたヴァニラ画廊での展示会は、忙しさにかまけて「いつかまたやるだろう」と先延ばしになっていましたが、今回だけは「もしかしたら次はないかもしれない…」という思いもあり、チケットを購入しました。
当日は春川画伯の偉大なる軌跡を一枚一枚ゆっくりと拝見して、自分なりに気持ちのケジメをつけて来ようと思います。