
多くの皆さんも、お気づきかと思うが、春川さんの作品では、男のペニスが強調されることがない。
しかし、ここで紹介する作品では、何かが示唆されているように、僕には思える。
ズボンのベルトがはずれて、下着が見える。
おそらく、皮相の見では、勃起はしていないようだ。
ただ、注目すべきは、右手が拘束されていない点であろう。
まもなく、マスターベーションが始まるのか?という期待も可能。
男の舌は奉仕しているようだが、女王様はご不満なようにも見える。
空をさまよう男の右手を押さえつけて、
「私を気持ちよくさせたら、オナニーを許してあげるわ!」とでも言っているかのよう・・・
春川さんの意図はともかくとして、そういう解釈も可能と思われる。
この作品で、もう一つ特徴的なのは、男の舌がきちんと描かれている点。
他にも似たような描写を見かけるが、あまり多くはなく、これも珍しい。
北川プロのパッケージ作品に、一つだけ男のベロの表現に芸術性を感じさせるものがあった。

しかし、ここでもやはり男のペニスは微妙な筆致である。
春川さんは生前、よくおっしゃっていた。
女王様に奉仕している奴隷は、楽しんじゃいかんと。
つまり、興奮してはならんというわけだ。
ただ、誠実に、ご奉仕するのみ。
そのお気持ちが、絵にも無意識に(もしくは意識的に?)現れているのではないだろうか。
■ 春川ナミオの珍しい作品 
*例外的にこの作品では、ペニスが強調され描かれている
■ 表象としての春川ナミオ美術
English version of "Namio Harukawa Forever ! "
〜 The essay comic by mugi - san.■ Namio Harukawa Forever ! #1
■ 最後の時
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