fc2ブログ

マゾヒズムに花束を!

恥ずかしくて、ためになる情報発信 Female Domination & BDSM

須磨利之 

日本のFem-Dom アートの先駆者



 「責め絵」または「縛り絵」と呼ばれる分野が日本には古くからあった。

 もっぱら女性が「責められる」側の描写である。

 このジャンルの先駆者の一人に伊藤晴雨がいる。それではFem-Dom、つまり「女性が男性を責める」図式の責め絵は、いつ頃から描かれたのであろうか?

 確実な起源は定かではないが、春川ナミオ以前にルーツを求めるならば、とりあえず須磨利之という人物にたどりつく。「奇譚クラブ」の編集者であり、喜多玲子の名前ですばらしい責め絵を描いた画家としても知られる伝説の人物だ。後に「裏窓」を創刊、SMコレクターなどその後の様々なSM雑誌にも関わり、美濃村晃などのペンネームで数多くの小説やルポ、コラムなども執筆した多才な人で、ちょうどこの時期にアメリカでも似たような活動をしていたジョン・ウイリーを連想させるマルチタレントであった。
「奇譚クラブ」は戦後まもない風俗誌で、一般的な実話雑誌としてスタートしていた。それが須磨利之が編集に関わるようになった昭和27年から、SMという言葉がまだ使われていないこの時代に、いわゆるSM色を濃く反映した内容に変わっていく。

 このイラストは須磨が自ら企画・構成を手がけた「女天下時代画集」のひとこまで、挿し絵も描いている。(「奇譚クラブ」1952年7月号)
 戦後のメディア史上フェムドム的なイメージが(大々的?に)登場したのは、これが最初ではないだろうかと思われる。この当時、須磨利之は名前やタッチを微妙に変えつつ、一人で百点近くのイラストやカットを奇譚クラブに描いていた。



奇譚クラブ_女性天下時代 奇譚_女性天下時代2 奇譚_女性天下時代2 奇譚_女性天下時代4
1952年(昭和27年)「奇譚クラブ」7月号で、須磨が自ら企画・構成を手がけ、挿し絵も描いている「女天下時代画集






【関連エントリー】



■ 奇譚クラブ
奇譚クラブ


■ 沼正三

■ 春日ルミ

■ 伊藤晴雨

■ 室井亜砂二

■ 緊縛の女王・絹川文代



■ 奇クのイメージ・ギャラリー

■ 秘密の本棚

■ 温故知新

■ 女性雑誌「CREA」


■ SMスナイパー廃刊




■ フェムドム・メディアの台頭
Mエグゼクティヴ




【Femdomメディア史】

 SMキング keel  M雑誌_レディーズ_vol3 

  





関連記事
[ 2005/11/05 11:02 ] 人物 | トラックバック(-) | CM(1)
初めてお便りします。らいぞうと申します。
以前からこのHPがあることは知っており、ちょくちょく覗いておりました。私は根っからのマゾヒストではないのでここへのコメントする資格はないのですが、たまたま気付いたことがあってお便りしました。
須磨利之さんの項目で貼り付けられている写真は本人ではなく、濡木痴夢男さんだと思います。手元に資料がないので断言出来ないのがつらいのですが、この写真は濡木痴夢男が河出文庫から出した奇譚クラブの関係の書籍に掲載されていたもので、須磨さんとともに事務所で撮られた写真だったように記憶しています。おそらく、二人が一緒に写っていたので勘違いされたのではないでしょうか。
須磨さんの絵は好みなのですが、濡木痴夢男さんの小説や言動(四馬孝さんに関すること)が好きでない私には、この写真の間違いはどうしても我慢が出来なかったので投稿させていただきました。
再度のご確認宜しくお願い致します。
[ 2012/10/18 12:45 ] [ 編集 ]
コメントの投稿













管理者にだけ表示を許可する


プロフィール

筆者に宿る仮想人格:homer



 自分に素直になりたい!そう願っているひねくれ者なのかもしれません。平凡で小市民的な暮らしを営む一方で、過激な妄想世界を漂う、無意識過剰の仮性マゾ。



さらに詳しく




【連絡先】

メールフォーム

励ましのお便りもどうぞ!





カテゴリー




 顔面騎乗に花束を!



homer 初監督作品!

ついに発売!(2010年7月)



【アンコール Top 画像】

お馬さんごっこ


月別アーカイブ


【最近のトップ画像】

PU_mesen.jpg

PU_GTOP_Randam_01.jpg

PU_Yudit.jpg

アクセスランキング

[SMカテゴリー]

17位

アクセスランキングを見る


m(_ _)m


ランキング