
「諸外国の風習を取り入れ、独自のものに発展させるのは日本文化の得意ワザ」という馬仙人さんのコメントは、的を得ており興味深いテーマだと思いました。
英語以外の外国語、例えばフランス語やドイツ語などを勉強されたことのある人なら、名詞に性の区別があるということに戸惑ったことがあると思います。
これは英語や日本語にない特色ですが、英語でも代名詞にはHeとSheのようにかすかに名残が見られます。
日本では古来から三人称は男女ともに「彼」だけで表現し、区別されていなかったのに、明治以降になってから「She」の訳語として「彼女」が登場しました。
本来的に言葉に性別の概念がなかった日本に、ひな祭りのような女の子だけの幸福を願うことを基本としたコンセプトが成立してしまう点が面白い。
それも、歴史的には男女を問わず万人の幸せを祈る風習だったものを女の子だけのものにしてしまった。
バレンタインデーなども日本独特の解釈で勝手にカスタマイズされた典型です。
ところで、ヨーロッパ系言語の名詞にはナゼ性の区別があるのでしょうか?
例えば英語できつねは一般的には Fox ですが、これは雄のきつねで、vixen(雌ぎつね)のような区別の仕方をする名詞もあります。
(
Whipping Mistress で、久しぶりに Mistress Vixen の姿を拝見して思い出しました)
日本のように雄とか雌とかの形容詞で区別するのでなく、言葉そのものが異なるという概念は、日本的には「めんどくせ~」と感じざるを得ません。
僕は大学でフランス語とドイツ語を学びましたが(全く身についてませんが)、フランス語で「月」は女性名詞で、「太陽」は男性名詞です。
ところがドイツ語では逆なのです!
こういうところで「つきあってられね~」と思い、挫折しました。
↑ それだけが理由ではないだろうが (。。)☆\バキ
ただ、太陽が女性名詞であるドイツの方が、フランスよりFemdom 的なのかという印象を持ちました。
また、トンネルやナットが女性名詞で、列車やボルトが男性名詞であることを知ると、Sexとの関連性を想像するのですが、これは国や民族によっては必ずしもあてはまらない。むしろ形状的なものから納得できるのは少なく、ほとんどがどうしてそうなっているのか意味不明です。
名詞の性別に意味的な整合性を求める前に、なぜそんな面倒くさい区別を思いつくのかが、語学的にとても不思議でした。
これは僕のきわめて素人的な想像ですが、農耕文化と、狩猟・牧畜文化との違いに関連がありそうな気がします。
麦や米の栽培に雄雌の区別は必要ありませんが、乳搾りが出来るのは雌、卵を産むのは雌、という具合に、生存に直結する表現の区別が求められた。
必然的に生殖や繁栄の本質に女性性が注目され、女神や子宮崇拝という文化が発展していく。日本のような農耕民族よりも、西欧に女性崇拝文化が根強い歴史的根拠がここにあるのではないでしょうか。
こういう学説は、僕が知らないだけで、誰かがすでに発表しているのかもしれませんけど......
どうでもいいか、そんなこと m(_ _)m ↓
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