FC2ブログ

マゾヒズムに花束を!

恥ずかしくて、ためになる情報発信 Female Domination & BDSM

理想と現実 


尻を楽しむ


 久しぶりに顔面騎乗をしてもらった。

 もっと厳密に言うと「させられた」と言うべきか。その時に本当は望まない状況だったにもかかわらず、やむにやまれず、やらざるを得ないようなことになってしまった。

 とはいえ、そういう「設定」こそが逆説的に望ましいという、高度にマゾヒズム的意識を高揚させる成り行きではあった。そう、途中までは...

 詳しい経緯は省きますが実に数年ぶりの、ある意味では待ち焦がれていた顔面騎乗。緊張しすぎて思っていたほど気持ちの高まりはなく、興奮というよりも頭はテンパり、勃起すらしませんでした。
 
 顔面騎乗へのこだわりというものを、第三者にそう簡単に理解してもらえるとは思っていません。口で言ってすぐに伝わるほど僕の場合は単純ではないのです。それでも絵でみて「なるほど、こんな感じか!」と、なんとなくある種のメッセージが伝わりやすいのが、春川ナミオの描く世界でしょう。顔面騎乗という曖昧なコンセプトを誰かに説明するのにこれほど適切な媒体は他にないと思う。

 だから彼が描くようなイメージを、なるべく忠実に再現してみようとして、そのイラストの中からやってみたいポーズの作品を何点か選び、参考資料として女王様にお見せした。

北川プロパッケージPickup

 女王様も僕の希望を理解してくれて、実際にまね出来そうな体位をピックアップし、条件としてはかなり理想的な環境でこの顔面騎乗をテーマとするセッションは行われた。
 
 しかも今回お相手して下さるのは、何年も前から憧れ崇拝していた、僕にとってはアイドル的な存在のミストレス。

 その女性のお尻がいま僕の顔の上の乗っかっている!

 奇蹟だ。あり得ない。

 長年の だったことが今まさに 実現 されている!  

 Dream come true.

 つかのまの恍惚。

 うっとりとするまもなく、自分が思い描いていたものとは違うキビシさに、僕は戸惑うことになる。

 春川が描くフォルムとしての非現実性を分かっていなかったがために、予想をはるかに超えた身体的苦痛に愕然とする。それより何より、突然態度が豹変した女王様がいつになく暴力的で、勢いざま後頭部を強く打って軽い脳しんとうもおこした。状況判断もままならず、様々なことをさせられる流れの中でのリアクションにまごつき、ビンタされ、想定外の展開に怖くなってしまう。

 「苦痛と快楽」「官能の美とエロス」がテーマの、わりあいと目的意識のはっきりしたセッションのはずであったが、これではダメだ。

 それに得体のしれない危険も感じた。

 もう止めよう。すぐにそう思ったがどうすればいいのか迷った。

 僕はヘタレだし、かなり臆病なMです。いや、Mですらない仮性マゾなのでした。からだは丈夫なほうではなく、精神的にはもっと弱い。

 だから万が一の時のために、それを言えばプレイをストップしてもらえる「セーフ・ワード」(プレイ中止の合図の言葉)を事前に女王様ときちんと決めておいた。でも、少しぐらい辛かろうと、それは使うまいという覚悟では臨んではいた。

 女王様も僕にそれを言わせるほどハードなことはしないであろう、と思っていた。

    甘かった。

 情容赦ない圧迫責めに、僕は呻き声を上げることすらできず、鼻もアゴも激痛で官能のロマンどころではない。何度も窒息寸前のギリギリのところまで追いつめられ、これ以上はもう耐えられないというところにきて、ついに言いたくなかったそれを言ってしまった。

 絶叫に近いお約束のセーフ・ワードが部屋中に響きわたる。

 ところが女王様はなぜか解放してくれない。さらに力強く、激しい責めが続く。僕が本気だと思われなかったのかもう一度セーフ・ワードを叫んだのにやめない。

 「やめてあげなぁ~い (^^) うふふふ・・・」 

 すでに嫌悪感と恐怖心でズタズタの僕を、女王様は笑いながらさらに弄ぶかのように執拗な責めが続く。NGにしていたCBTが始まった。

 このような展開に歓喜するマゾもいるだろう。だが僕はギブアップのサインを確実に伝えていた。

 SMの世界ではずっと第一線で活躍してきた信頼性の高いドミナだっただけに、人としての最低限のモラルをないがしろにされたショックは大きい。

 もうヤメろ! って  (-_-メ)

 なかば逆ギレして叫ぶと、ビクッと驚いたようにやっと力がゆるんだ。


 つい高飛車に怒鳴ってしまった。

 これだけは絶対にしたくなかったことだが時すでに遅し。

 気の毒なことをした。わけがわからない。もうどうでもいいや。


 SM経験の浅い僕に、理想と現実は違うのヨとでも言いたかったのだろうか。

 そうだとしても、その女王様が理想としていたはずのコミュニケーションとしてのSMは成立していなかった。

 その必要はないと判断されたのだ。僕の投げたボールは受け取ってもらえず、投げ返されない。受け手不在のボールは床にころがったまま。僕はそれを拾い、一人で壁にぶつけるキャッチボールをする。

 正味30分足らずの、彼女に言わせれば「ユルい」セッションだったのかもしれないが、僕にとっては控えめに言っても虐待ものだった。

 セッション終了後、その女王様はかなり手加減していましたと言う。
「介護SM」だとも言ってくれた。そのサディスティックな笑顔は相変わらず眩しくて美しい。何も言えなかった。

 メッセージの発信者と受け手のこのギャップこそが、現実と理想の乖離なのであろう。

 それまでの僕にとってSMはリアルではなかった。現実社会のディティールを剥いだところに成り立っていた。しかし彼女にとってSMは現実なのである。僕はそのリアリティを彼女とほんの一瞬でも共有できたのだと思いたい。

 この女王様にはとても感謝している。僕の要望どおり彼女なりにベストを尽くして協力してくれた。見方を変えれば、このセッションは僕が仕組んで、わざと不器用な反応をしてM男側が流れをコントロールしていたように見えなくもない。僕が彼女のリアクションを引き出した。憧れの女王様にここまでやらせたのだから、M男冥利に尽きると言わなければ失礼になるだろう。プレイはキツかったけど好意的ではあったのだ。
 
 ひょっとすると彼女は僕のボールを受け取り、投げ返してくれていたのかもしれない。

 僕が受け取れなかった? 

 そうかもしれないが、少なくとも僕が受け取りやすい投げ方ではなかったように思う。僕には難しい球だった。ストレートでなく変化球だったのかもしれない。受け取り方は人それぞれでいい。たまたま受け取れないことだってある。ボールを拾ってもう一度彼女とキャッチボールが出来るだろうか。

 いずれにしても、どのような状況であれ、セーフ・ワードを無視された時点で僕は壊れてしまった。肉体的にも、そして精神的にも。

 これはトラウマとなり、今後は二度と顔面騎乗ができそうにない。しばらくは心的外傷後ストレス障害(PTSD)に悩まされそう....

  から目が覚めた。

 何か大きなものを失ったような気がしたが、得たものも大きい。

 理想と現実は違う。冷静に考えれば当たり前のことか。

 しかし、理想を追い求めるばかりで、経験しなければ気がつかないこともある。

 そういう意味で、この顔面騎乗には意味があった。

サン出版原画


 夢をもっと、見続けていたかったような気がする...



   仮性だったけど、ひと皮剥けましたよ(泣&笑)






【関連エントリー】
 
■ 女王様はわかってくれない?

■ SMクラブの仁義

■ SMクラブの快楽



怖くないからクリックしよう







関連記事
[ 2009/11/28 23:46 ] つぶやき | トラックバック(-) | CM(9)
ちょっとショッキングな記事ですね。
サブミッシブ、マゾヒストの立場としては、自分が思い描いていたよりも以上の責め、思いもよらない辱めに興奮するものです。でも、これは基本的に見えないコミュニケーションの絆がしっかり存在している上に立ったものです。
女王様は、この2人の了解のコミュニケーションを読み違えたのでしょうね。女王様もあとでまずかったとパニックに陥っていたかも。
親しき仲にもセーフワードありです。
それにしても、顔面騎乗って、本気でやられたらえらいきついですよね。
[ 2009/11/28 18:59 ] [ 編集 ]

 この状況は最初の設定から僕には無理というか、ヘタレを「追い込む」のが目的みたいな要素はあったのです。だからやりたくなかったのですが、そういう前提でも、セーフワードがあればこそと思って踏み切りました。相当キツいことされるかもしれない予測はあったけれども、まさかセーフワードが無視されるとは思っていません。絶望なのか失望なのか、とにかく怖くなって半狂乱になってしまいました。それも女王様の狙いだったのでしょう。

 ただ、この女王様は技術も経験も申し分なく、感受性にとても優れた女性で、僕の状態をきちんと把握されてはいたのだとは後から思いました。ただそれは肉体的な面で、精神的な部分はどうでしょう。マゾだから精神的にぼろぼろにしてやっても大丈夫とでも思っていたかも。結論として、僕はそこまでのドMじゃなかったんですね。そこは僕も発見でした。彼女の方もそこを読み違えていたような気がする。僕がここまで精神的にもろいとは思っていなかったような気がする。


>親しき仲にもセーフワードありです。

 親しくなかったんですよ^^;;;

>顔面騎乗って、本気でやられたらえらいきついですよね。

もうこりごりです。本気でするものじゃない。ただ、春川ナミオの世界を忠実に再現するには、本気にならざるを得ない面はあった。絵の中のファンタジーにとどめておけばよかったのに、リアルでやるべきではなかったのかもしれません。

 それを望んだのは僕なのですから、自業自得なのです。


[ 2009/11/28 20:34 ] [ 編集 ]
このコメントは管理人のみ閲覧できます
[ 2009/11/29 00:00 ] [ 編集 ]
怖い話ですねープロで、有名で、ベテランの女王様が、そんなことなさるんでしょうか?私も、SMクラブとプロの女王様への理想が、少し崩れてしまいました。ホントに怖いお話です。顔面騎乗について、考え始めた矢先の事だったので、ショックです          ってゆーか、今日やってきた。Fomerさんの教えてくれた事を、思い出しながらね。何分やっていいのか、どれぐらい体重をかけていいのか、顔のどの辺に座られるのがいいのか、よく分からないし、謎だらけです。うんこの臭いがしたら、嫌じゃないかなと心配になったり。        彼は何も言わないし、苦しくないか聞いても、大丈夫としか言わないから、わからないでも、顔に座っただけで、とても大きくなって、かたくなるのが、すごくおもしろい今日は、セックスもできないようなへタレちんこだったくせに、顔面騎乗しながら、ちょっと触ったら、即イッちゃうような変な奴だった。なのに、可愛いなって思えて、セックスもしてないのに、満足したよ            だからFomerさん、トラウマになるだなんて、そんな悲しいこと言わないでくださいFomerさんは、私にとって師匠のようなものです
[ 2009/11/29 01:07 ] [ 編集 ]
顔面騎乗でもなんでも、二人ですることなら、二人が楽しめるようなかたちでやれるのがいいですね。自分だけが楽しいというのはよくない。
 相手がMだからという前に、二人の関係性が全てだと思う。

 今回のケースは本当に特殊なケースで、女王様も楽しんでいたわけではなかったのだと思う。むしろ僕を怖がらせるために、渋々やっていたのかも。実際はとても優しい、素敵な女王様なのです。ただ僕の感じた恐怖心は本物だったので、そのままありのままを書きましたが、彼女には本当に感謝しています。

 これで僕が彼女に失望して嫌いになれば話はわかりやすいんだけど、そうはならないところがこの世界の深いところでしょうね。ますます憧れてしまいました。やはり彼女は一流の女王様です。あまり一般的な事例ではないので、額面通りに受けとらないで下さい。

 顔面騎乗をする立場の方にお願いしたいのは、常に相手を冷静に観察して頂きたいということです。されている側は半分ラリってますから、冷静な判断ができない。してる方が冷静な判断能力を失うほど入り込むと危険です。僕の場合、頭が真っ白になって何がなんだかわからないという感じでした。今から思うと、安全な状況であそこまで追い込まれた僕はラッキーだったとも言えるのでしょう。

 しかし、絶対に安全ということはない。僕が怪我する可能性はあったし、リスクは常にあるのです。一瞬でも精神的に壊れてしまったように。そういう部分は自己責任だと割り切ってます。心の問題はどうしようもない。怖いものは怖い。怖いもの見たさでどこまでやるのか。それは人それぞれでしょう。

 まあ、何事も経験です。もしお相手が勃起してればまずオッケーだとしましょう。萎えていたらどうするか? 圧迫を強めればいいのか、緩めればいいのか、その正解はない。

 どっちでも逝ける人もいれば、どちらも効果なしという時もあるかもしれない。

 全てケースバイケース。全て違う。

 顔面騎乗の宇宙は無限です。




[ 2009/11/29 22:13 ] [ 編集 ]
 鍵コメさんへ、例のスキャン原稿受け照りました。ありがとうございます。あのメアドは有効ですが、週に1回程度のチェックだったので、気づきませんで失礼しました。
 
 ちなみにお尻の匂いは全然気にならなかったです。それどころじゃなかったからね。一瞬だったけど、いい匂いがしました。清潔で素晴らしいお尻だったと思う。
[ 2009/11/29 22:28 ] [ 編集 ]
経緯とか状況がわからんからなんとも言えませんが。SM嫌いにならないでね。
[ 2009/11/30 12:45 ] [ 編集 ]
関西でSMの女王様をしています
本来Mの方が主役であるはずのSMで
そういったことをされるSの方がいらっしゃることを悲しく思います

Mの人が本当に無理なことはしないということをわかってる
女王様もいらっしゃいますので諦めないで欲しいなぁと思います
きっとトラウマを克服してくれる女王様に出会えますよ

事前に「昔、無理な事をされてトラウマになったので絶対に無理な事はしないで欲しい」と言っておくのもいいかもしれません
[ 2012/11/12 11:46 ] [ 編集 ]
 雫さん、読むと指名したくなる、心に染みるコメントをありがとうございます。

 なるほど、いい感じの「言い方」ですね。


 今度(があれば)使ってみたいと思います(>_<)

[ 2012/11/13 14:00 ] [ 編集 ]
コメントの投稿













管理者にだけ表示を許可する


プロフィール

筆者に宿る仮想人格:homer



 自分に素直になりたい!そう願っているひねくれ者なのかもしれません。平凡で小市民的な暮らしを営む一方で、過激な妄想世界を漂う、無意識過剰の仮性マゾ。



さらに詳しく




【連絡先】

メールフォーム

励ましのお便りもどうぞ!





お世話になってます



ピンクの鞭





狂い恋う

ラシオラ

あやつきのブログ

tabooバナー

バロックバナー小















アシッド

花清バナー

ミストレス

パープルムーン

BarBAR

桃太郎バナー

美花バナー

大阪SMクラブ_Fetish_SM

マルチプル

アダルトグッヅビアンカ

テレクラ・ツーショットのイエローキャット

女王様の退屈しのぎ

ゲイMT



ちょいMドットコム

DUGA

麗雅

コルドンブルーバナー

プレジス

脳内快楽バナー

更科青色の思いつき(仮)バナー

女王鏡華の猟奇的人体実験室バナー

SM遊戯バナー

麗奈ブログ

ユリイカ

一年目の浮気

whipLogo

ピンククリスタル

アマルコルド

ヴァニラ画廊

SMペディア

奇譚クラブ

東京SMクラブ

女王様出会い研究所

女王様出会い研究所

名古屋ベラドンナ_涼子女王様のブログ

名古屋SMクラブBella-Donna愛瑠(エル)

アンモナイト

月別アーカイブ


【最近のトップ画像】

PU_mesen.jpg

PU_GTOP_Randam_01.jpg

PU_Yudit.jpg

アクセスランキング

[SMカテゴリー]

14位

アクセスランキングを見る


m(_ _)m


ランキング

SM名言集



みんな違って、みんないい


yaso―特集+ドール yaso―特集+ドール





ブログパーツ