 | 一十郎とお蘭さま (文春文庫) (2003/07)
南条 範夫
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武士道とはマゾヒズムとみつけたり。
南條範夫「一十郎とお蘭さま」を読みました。
江戸時代、戊辰戦争に巻き込まれた殿様の愛妾と警護侍の屈折したラブストーリー。
主人公は坂本龍馬のような下級武士だが、維新後も世間の目から隠れて美貌のお姫様との生活を続ける。
封建制度下の主従関係が、新しい時代にマゾヒスティックな一途な奉仕愛へと昇華されてゆく。
コミック版もあります。
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 | 一十郎とお蘭さま 1 (SPコミックス) (2008/01/28)
高見 まこ/南條 範夫
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南條範夫は、今井正監督、中村錦之助主演の「武士道残酷物語」(1963年 東映)の原作者です。
中世の封建的な主従関係に潜むマゾヒズムに注目し、武士道を描く作家として知られている。
この映画はベルリン映画祭に出品され「金熊賞」を受賞しました。
金熊賞と言えば数年前に宮崎駿監督の「千と千尋の神隠し」が、日本映画としては二度目の受賞に輝いたのが記憶に新しい。

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おもしろそうな本ですね。アンテナにひっかかった感じです。年末年始のお楽しみに購入しておくことにします。
ご紹介ありがとうございます。