
女王様はもちろん重要なのですが、僕が今回こだわりたいのが、M男役の人物です。
従来のM男優に人権はなく、キャラクターも不在、個性無要。
見た目には誰がやっても同じという感じでした。
北川プロの場合、出演されている女王様の個人奴隷である場合が多かった。
知り合いの女王様からの「レンタル」であったり、あるいは応募してきた「自称ドM」さんも登場してましたが、
いずれにしても彼らの名前がクレジットされることはなく、無名の(匿名の)存在として描かれてきました。
しかし、僕はいつも彼らM役の出演者たちには一目を置いていました。
心の底では羨ましいとさえ思っていたほどです。
かといって自分がそれをやりたいかというとそうではなくて、僕にはとうてい無理です。
こういうことをやれる人は自分とは別世界の住人であって、彼らは一線を越えてしまっている。
北川プロの作品をしっかり観ているとわかりますが、彼らにはリアルな存在感があった。
ヘタレMではとても務まるものではありません。
もっとも、中にはヘタレM男らしき人もたまに登場しますが、それでも「出演」するという行為には敬意をはらっていました。
ある意味で
堅気の世界からの決別 でもあるわけです。
もうその時点で
人としての生命は終わってる(そこまで言うことないか....)
内容的にはソフトであったとしても、M男には人格はなく「奴隷」という記号でしかない。

ところが、北川さんからよくよく話を聞いてみると、彼らの多くは個性的で教養のある紳士であり、実際には社会的地位も高い良識ある人ばかりなのです。
はたからみればMビデオへの出演という狂気の背景には、全頭マスクをかぶり、無個性な記号となりきることで、現実社会との折り合いをつける秩序が保たれていた。
北川プロの作品を支えてきたM男たちの底知れぬリアリティには、そうした内的葛藤の裏付けがあったのです。
映像を見ている限りにおいては、そういうことはわからないし、別にどうでもいいことでしょう。
このようなことは本来的には不必要で無意味なのかもしれません。
主役はあくまでも女王様であり、ユーザーが自己を投影しやすいようにM男は没個性的であるべきです。
M男の役回りとしては、見た目には虫けら同然で、惨めでとってもかわいそう。
それはそれでいい。
しかし、実際の彼には、僕が尊敬できる立派な人格者であってほしいと願うわけです。
女王様の人選以上に難しいこれは、僕がもう一つのこだわってみたい点であります。
誰がM役になるにせよ、個人情報は秘匿したまま、何かハンドルネームをクレジットして、
M男優としてのキャラクターをリスペクトし、存在感をアピールしてみたいと考えています。
■ カリスマM男優 Wild Billさん
【関連エントリー】
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m(_ _)m
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それは単純なSMじゃなく、もっと入り組んだSMですね。
単純な人種差別、階級差別に根ざしたSMではない、もっと高い次元だと思います。