伝説のカリスマ女王様 振り返れば、何かをあきらめることで、いつかはそれをと期待し続けることに人生の楽しみがあるのかもしれない。
当時池袋のクインビーといえば、新規参入でありながら、中野や六本木の老舗SMクラブに迫る急成長を成し遂げていた。ここに和樹・瀬里奈という2人のミストレスが所属しており、ハイヒールの
秀美女王様とならんで池袋のビッグ・スリーなどと呼ばれていたものである。アイドル顔の秀美や瀬里奈女王様に比べると、和樹女王様の方は「典型的な女王様顔」ともいえる強面な表情である。いわゆる「
目力」があった。その威厳を裏づけるのは彼女独特の声質にあったように思う。鋭い命令調、一瞬のためらいも許さない疑問形口調に特徴があり、立て板に水が流れるような台詞の言い回しは、それが台本通りであろうがなかろうがマゾ心に突き刺ささってくる。あのカン高い声は一度聞いたら忘れることができない。
クインビーには一度行ったことがある。
このカリスマ女王様とどうしてもプレイがしてみたくてたまらないと思っていた時期、社会人になってから初めてのボーナスと出張のタイミングが重なった。これはもう運命にちがいないと勝手に勘違いして、僕なりに意を決して足を運んだのである。まず会員にならないと予約ができないシステムだった。出張の日程は1泊2日。今日を逃すと今回はもうチャンスがない。和樹女王様を指名したが明日まで予約がいっぱいで明後日からでないと予約ができないという。瀬里奈女王様は出勤日ではなかった。この2人は凄い人気で2~3日待つのは普通とのこと。キャンセル待ちも受けつけていた。アルバムで他の女王様を未練がましくみつめていたが、すでに「和樹女王様に調教されるモード」で上京していたので、他の女王様とプレイする気にはなれなかった。そういう気持ちのゆとりはなかった。若かった。今日はプレイをしない旨を伝え、入会金だけ払って店をあとにする。しかしその後クインビーを利用することは一度もなく現在に至っている。
まさに彼女は僕にとって伝説の女王様となってしまった。
【懐かしのM男ビデオ】
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