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マゾヒズムに花束を!

恥ずかしくて、ためになる情報発信 Female Domination & BDSM

春川ナミオの絵について・団鬼六 

 「春川ナミオ原画展」に、団鬼六氏からのメッセージが寄せられましたのでご紹介します。
来週から始まる展覧会場の入り口にレイアウトさせて頂きます。どうもありがとうございました。




 一九六〇年代の奇譚クラブを中心としたSM雑誌の爛熟期、春川ナミオのマゾヒズム口絵は当時のSMファン、特にマゾヒストからは圧倒的な支持を受けていた。
 
 SMの女王様とは如何なる存在のものかということを春川ナミオは端的に表現してその核心に迫った画家である。

 Sの女王とは、男性を肉体的にも精神的にも虐待し、それによって性的快感を得る狂気をはらんだ女性と一般的には解釈されるわけだが、春川ナミオの絵ではSの女王には別の解釈が成り立つのである。

 Sの女王は男奴隷をいたぶり抜くことによって、自分の女としての魅力を確認し、満足げな微笑を見せている。春川ナミオの絵の特徴は、傍らに第三者の眼を意識して、傍観者に対しての莞爾たる微笑を忘れないことだ。


他者の視線

 この奴隷、こんなにいじめてやっているのにまだ私から離れたがらないのよ、とSの女王はにっこりとして第三者に語りかけているように見える。

 何といっても春川ナミオの絵の圧巻はSの女王の豊かすぎるくらいの双臀にあると思われる。

 あのボリューム豊かな双臀に押し潰されて窒息して果てたいと願ったマゾヒストは多かったと想像できる。

「私のお尻にこれだけ乗しかかられてもお前は平気か」と、Sの女王は微笑浮かべて男奴隷にささやきかけているようである。

 Sの女王は自分の我が儘だけで男を支配し、苦痛を与え、それで、男も女も満足ならば、一皮むけば一般的な恋愛と大して変わらないものだと私は思うのである。



団鬼六_サイン




惨めな人間椅子



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春川ナミオと
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