先日、
女王様の地位向上の歴史 で、SM系グラビアのモデル意識について触れました。

昔の緊縛写真を見ていて、もう一つ気になる点があるのです。

女性モデルがカメラ目線をくれません。
この当時のSM雑誌ではほとんどがこのパターンです。

「SMコレクター」1982年 3月号 編集部の意向なのか、撮影現場でのそういう指示なのでしょうか?
それともモデルさんが恥ずかしがってレンズの方を見れないのか。
悶え苦しむ表情はいつも判で押したように向こう側を向いている。

ところが90年代に入ってくると、読者の視線を意識するような鋭い目つきを見せるようになります。
「SMスナイパー」1990年 11月号

グラビアによって演出の違いもあるし、時代とともに編集スタイルも変わったのでしょうが、SM雑誌のモデルさんも、一般雑誌と同じ感覚で、つまりちょっとは誇らしい?気持ちで撮影に望める意識レベルへ変遷してきたように思えます。
昔のM女モデルの表情には、内心では「やっぱり恥ずかしくてイヤ(>_<)」という心が見えた。
「恥じらい」というのはなかなか演技力で表現できない。

海外ドラマ
Lie to meのライトマン博士でなくても、このウソは見抜けます。
羞恥のマゾヒズムに敏感な目でみると、最近のモデルさんにはもう恥じらいが感じられない。

↑
「SMスナイパー」2008年 9月号
↓

僕が昔の緊縛写真に、なぜか興奮していたのは、そういうことだったのかもしれない。
ついに自らのカメラ目線を写し込む「セルフ・フォト」が今のギャル(←死語?)のトレンドだ。

最近増えたフェラ・フォト
そこにはもやは、羞恥心は存在しない。
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SMメディア変遷の歴史
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昔の女王様はなぜマスクで顔を隠していたのか?
■ 奇譚クラブのマゾフォト
■ マゾ写メ 
S女がM男を撮影するのがマゾ写メ
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ひと昔前のマゾの目線は、恥ずかしいけどレンズにさらしてしまった、マゾの哀れさや心の葛藤が伝わってきて・・より憂いを感じたけど、いきなりの目線は情緒にかける・・
ちらリズムって古いけど、恥ずかしさに顔を向こう側に向ける仕草に妄想をかきたてられた・・マゾのおかずはどこに行ったんだ・・と言っても時流だからしかたないのかなぁ。