
前回のエントリーで紹介した
劇団ひとりさんは、パフォーマンス的なレベルは高かったように思います。
この人が本当にマゾかどうかはともかくとして、僕が感心したのは、スケ番(←死語?)がビビってしまい、M男の意図に反して攻撃をためらうあたりで、「殴れよ、蹴れよ、縛れよー」に続いて、
「なんか、こんな三角の、尖ったやつにのせろよ~!」 という台詞。
これはなかなかマニアックでポイントが高いです。
「
三角木馬にのせろよ~」と言うよりはわかりやすい。
「木馬」という言葉をあえて使わなかったのでしょう。
この用語、もう今の若い人には通じないのかもしれない。
木馬と聞いてギリシャ神話に登場する「トロイの木馬」が思い浮ぶなら、なかなか教養のある人です。少し以前までは悪名高いコンピュータ・ウイルスとしても知られていました。
江戸川乱歩の小説にも「木馬は回る」という作品がありました。
機動戦士ガンダムのホワイトベース(木馬)を連想するのは、ちょっとオタク入っているかも(笑)
でもまあ、健全な方でしょう。
SMプレイに登場する三角木馬をイメージするとなるとこれはちょっとアブナい。
実際のプレイでも最近はよほどのマニアでないとあまり使われないようです。
小道具というには大きすぎるし、それになんといっても危険ですね。
オブジェとして自宅にあってもよいかもしれないけれど。(←いいのか?)
「
SM博物館」でも項目としては立っていませんでした。小説の中に登場はしても、木馬マニアというのはあまり聞かない。(いるはずだが)
一色強兵さんのSM小説かたろぐにも
「責め具による分類」というページがあって、ここでも今のところ木馬の項目には作品が登録されていません。
江戸時代の拷問シーンではおなじみで、日本のオリジナル責め具のような気もするけれど、西洋にも昔から似たような構造の拷問器具は使われていたので、発祥の起源がどこなのかは謎です。
責め具としての三角木馬は、やはりどちらかと言えば(その構造上)女性向けの拷問によく使用されるようです。男だとおさまりが悪いのでしょう。僕もM男の立場からこれにのせられたいとは思わない。「馬派M」とはいっても、お馬さんになりたい方なのであって、のりたくないですワ(笑)
江戸時代にキリスト教の女性を転向させるために使用されたという公式記録が残っていますが、キリスト教とSMって、やっぱり切っても切れない縁があるものだとつくづく思います。

西欧でも使用されるがイラスト作品はやや珍しい


ネットに多く出回っているのは、やはり江戸時代の拷問イメージ。
写真よりもイラストがヒットしやすいのは実物が少ないからか。

CGでも好んで描かれる(本物はかさばるからNe)


少なくとも、ネットで検索した限りでは、M男が三角木馬で責められるイメージは見つからなかった。どこかにあるような気がするのだけれど、どなたか発見されたらお知らせ下さい。持っていらっしゃる場合、添付してメール頂けると嬉しいです。

写真だとこんなのを見つけました。やっぱり本物を使用するのはリスクが大きいんでしょうか。

足に重しをつけるのではなく、負担を軽減させる工夫がされている。
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