黒い帽子のベルト・モリゾ Berthe Morisot with a Bouquet of Violets (1872年) エドゥアール・マネの描く女性のまなざしに惹かれます。
女性とのアイコンタクトが苦手な僕にとって、マネのモデルたちの「目ちから」には圧倒されつつも、気がねなく見つめられる心地よさみたいなものを感じます。
フォリー=ベルジェール劇場のバー (1882年) 気高く、意志が強そうで、どこか寂しそうな表情。
草上の昼食 (1863年) 「草上の昼食」はサロンで落選し、物議をかもした有名な作品です。
ナポレオン3世が落選展を主催し、そこでスキャンダルを巻き起こした。
この裸の女性のカメラ目線に、当時の人びとも僕のような気まずさを感じたのでしょうか。

そしてついにサロンに入選してしまった歴史的な問題作がこの「オランピア」
オランピアとは、モデルになった娼婦の源氏名で、彼女はマネの愛人でもありました。
美術史上初めて描かれた娼婦の絵は、「草上の昼食」以上のインパクトを社会に与えました。
彼女の目ちからも、「私の奴隷になってみる?」と言わんばかりに見えます。
ヴィーナスのパロディとして娼婦を描いたことが、芸術を冒涜していると非難されました。
しかし、それは芸術ではなく、娼婦を冒涜したものでした。
現代の日本で、日展や二科展に風俗嬢をモデルに応募したらどうなるのでしょう。
ひと目でそれとわかるよう、SMクラブの女王様がM男に顔面騎乗をしている姿が妖艶に描かれていたら...
芸術的に認められれば、院展にでも入選できるでしょうか...

そろそろ
顔面騎乗が真の芸術のテーマとして認められ、 ユネスコの文化遺産 に登録されてほしいものです。
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