
ジャン・バルジャン役のヒュー・ジャックマンって、昔のクリント・イーストウッドに似ているなあ・・ というのが最初の印象。

そんなことはどうでもいいのですが、久々に目頭のあつくなる映画でしたね。
イヤほんとにマジで(小粒の)涙が何度かこぼれましたよ。
おじさんになって、涙腺がゆるくなったのか。
といってもことさら物語に感動したのではなく、おそらく音楽のせいなのだと思う。
全編この映画は台詞も歌で表現されるミュージカルで、そういう意味でも「聴き」ごたえのある作品です。
僕は舞台版のミュージカルも観ていますが、DVDなどで見るのと違い、劇場で観る映画がよりパワフルなのは、その音場感やサウンド効果によるのでしょう。
音楽は単独でも感動的ですが、とりわけ歌声というのは魂を揺さぶってくれる。
十数年前に、NYで初めてゴスペルを生で聞いた時は、それまで知っていたロックやジャズのそれとあまりにも違いすぎる凄さに、鳥肌のたった感覚が今でも忘れられません。
もともとミュージカルは大好きなのですが、僕はもっぱら踊りのほうへの関心が強くて、あまり歌には意識が向いてなかったのです。
オペラも好きだけど、ヴォーカルというのはやはり、生で観る(聴く)に限ります。
映画やCDやDVDよりも、アートやパフォーマンスというのは舞台や生(ライブ)が一番なのは言うまでもありません。
しかし、この映画にはやられてしまいました。
別に生でなくたって、録音された歌声を聴いて立派に感動してしまうわけです。
演奏とか楽器やメロディや、音楽的にどーたらこーたらでなく、声というプリミティブな媒体が伝える何かは、芸術の本質を超越しているような気がした。
キャストは一流の俳優ばかりだが、皆さんは歌手ではない。
アテレコでなく現場で自分で生で歌っている。
つまりこれは映画でありながら、撮影現場で演技しながら歌う舞台並みの臨場感が実現されている。
そこがこの作品の売りの最大ポイントで、この演出が見どころ、聴きどころなのだと思う。
あまりミュージカルに関心のない人たちは「台詞も歌だなんてカッタルイ!と」思うかもわかんないけど、そういう方々にこそ観てほしい映画です。
シナリオやストーリー的なことについてとやかく言うのは野暮というもので、この映画については名優たちの歌声や素晴らしいアンサンブルを楽しむにつきると思う。
いや〜、映画って本当にイイものですね!
それでは皆さん、また来週。サヨナラ、サヨナラ、… さよなら (^^/
■ 女王様に観ていてほしい映画 ■ 映画「私の奴隷になりなさい」
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よかったですね~
私も感動しました。
個人的には、
ラッセル・クロウに
もう少し頑張ってほしかったですが
それはそれとして。
昔々、ロンドン初演の年に
当時流行った卒業旅行なるもので
英国に出かけた私は
二階建てバスにも、地下鉄にも
あのポスターが貼ってあって
これはいったい?と思ったことが
思い出されます。
あの時観ておくんだったなぁ。
シェークスピアより。
ミュージカルは
歌、踊り、芝居の三拍子が醍醐味ですね。
日本で受け入れられにくいのは
この三つがそろったアクターを集めるのが
難しいからだと感じています。
二つまではいっぱいいますけど。
総じて踊りが弱いかなぁ。
ダイナミックさに欠けるというか。
あ、
勝手なことを書いてスミマセン。
とにかく、
「レ・ミゼラブル」はよかった。
似非レントヘッドの櫻主
<_(..)_>