謎の(SM?)クラブ「ボンテージ」へ入会してしまった有名家具店勤務・片山貴文。
途中解約が出来ないという条件の元、1年間の契約をしてから片山の前に突如謎の美女たちが現れて、未知の世界に誘い込むが、内容は次第にエスカレートしていく。
未体験リアルファンタジーエンタテインメント作品。(ほぼ「ウィキペディア」より)
「R100」(アールひゃく)は、2013年10月5日公開予定の日本映画(松本人志監督作品)
企画段階で一番最初にこの題名が決定されたという。
つまり「18歳未満」ではなく、100歳未満は見れない・・・というのはタイトルの意味あいだけであって、実際の映倫指定はR15です。
んじゃ、タイシタコトないじゃん。
でもそれなりに過激な、少なくとも中学生にはふさわしくないと判断されたシーンはあるものと推察されます。
それがエロなのかSMなのか、あるいはそれ以外の部分なのかはわかりません。

SMを題材とする映画はこれまでにも何度か製作されてきましたし、そのつど期待して見てはみるのですが、いっ〜つも失望や「なんだかな〜」みたいな気持ちにさせられてきているだけに、今回もどうせたいしたコトなかろうと思ってはいるのです。
ただ、
マゾヒストである松本人志が監督している という点において、いつもとはまた違った期待感が大きいのも否めない。
芸人や監督としての力量はよくわからないけれど、マゾならでは自虐的なキャラには昔からある種の好感を抱いてはいました。

なので、この映画がつまらなくても許せるし、おそらく「期待通り」に失望させてくれるのではなかろうかと逆期待しています(^^)
そのように考えると、タイトルも松本らしいハッタリのようでつじつまが合う。
キャスティングは、ナカナカよい。

あの富永愛にSMの女王様役のイメージをオファーできたのは、さすがです。
テレビなどで垣間見る横顔も、S女性っぽい「目チカラ」や仕草に気品が上乗せされたハイグレード感には圧倒されるよね。ルックスだけでこれだけの威圧感は天性のものなのでしょうか。演技力でがっかりさせないで欲しいものですが・・・
SMクラブの職業女王様には、S女としての才能やSMのスキルよりも、ズバリ「演技力」が要求されます。
言葉責めなどでの臭い台詞を大根芝居でやられてしまっては、いくら魅力的な女王様でも萎えてしまう。
しかし、かつて
SMクラブの仁義 でも述べましたが、M男としていったんセッションというステージに立ったからには、自分で仕立てたその茶番劇に最後までおつきあいするのがマナー。
なるべく感動的な幕引きのために、お互いに協力しあうコラボレーションが、いわゆるSMクラブでの粋をきかせたプレイなのだと思う。
だから、寺島しのぶや大地真央など、文学座や宝塚出身の舞台女優に目をつけたあたりも凄いと思いました。
片桐はいりは
女王様にはなってほしくないタイプ だけれど、舞台女優としては一級品です。
モデルやグラビア・アイドルでなく、舞台出身でないと出せない味がSMにはあるような気がしますね。
とはいえ、佐藤江梨子は無難なラインで、女王様になってほしいタイプ。
彼女は意外と演技派というかナチュラル・メイクのような芝居が得意のようです。
ストーリーは平凡なサラリーマンが、SMの世界に足を踏み入れて堕ちていくというベタ話だとか。
僕が注目したのは、それまで密室の世界だったSMクラブという属性を日常空間にまで拡張したところ。
非日常とのボーダーラインを曖昧に仕立てる設定は上手いと思いました。
羞恥プレイなどがそうであるように、厳密には日常という禁断の扉を開かないと真の快楽というか、恍惚はあり得ない。
もし松本が真性Mで、奥の深いマゾヒズムを理解し、かつ表現しようとしたとして、それに成功しているとするならば、ノーマルな一般大衆には不可解な映画と評価されるでしょう。
最新の前評判では、相当に「ワケわからん」作品?らしいです。
このブログをご覧になられている、「それなりに」アブノーマルな皆さんのご感想も伺ってみたく思っておりますので、あえて公開前にエントリーしてみました。
僕の場合、映画としての評価と、SMというテーマ性の処理についての評価は別物になってしまいますが、娯楽作品としてその題材にSMを取り上げた姿勢は高く評価しています。
レベルは全く違いますけど、僕も北川プロのDVD作品
「顔面騎乗に花束を!」でやりたかったのは、SMの奥の深さを、その「ワケのわからなさ」を、手法としてはノリの軽いエンターテイメントに乗せることだったので、
予算をかけているわりには自主制作のような匂い のするこの作品には、ある意味で本当に期待させてもらっています。
見てから、期待はずれだったらレビューなんて書けないと思うので、先に書いてみました。
今回は、きちんと期待外れも想定しているので、そういう意味でも楽しみです(^^)
【たいして関連してないかもしれない過去エントリー】■ 映画「私の奴隷になりなさい」
■ 女王様という名の女優
■ ヤッターマン 
これはSM映画じゃないけどネ
■ 団鬼六「花と蛇 3 」
■ ダウンタウン松本人志の結婚 
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■ SMクラブの仁義 
野暮はいいっこなし!
■ 萌えるマゾヒズム 
マゾヒズムの真実が、明らかに?
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この映画は松本作品で一番気になっております。
やはり「ドMの監督が撮る(鼻フックフェチ、スカトロビデオまで見る人)」というところがかなり大きいですよね。
SMに興味のない監督が作業的に撮った作品とはかなり違ってくる気もします。
自分はダウンタウン直撃世代なのですが、今思うとごっつええ感じでは鼻フックを使ったゲームをやったり、(20年前の日曜ゴールデンですから当時はかなり下品な事です)あんな器具があるを子供のときに知って衝撃を受けました(笑)
ガキ使の罰ゲームでも女王様が松本に亀甲縛りをしてアルタ前スクリーンで番組宣伝したり(これも20年くらい前)、
「笑ってはいけない」シリーズの原型となった24時間鬼ごっこでは全身黒ラバースーツの鬼が突然出てきてスパンキング、張り手、キックを受けさせられるなど、SMがまだ今よりオープンではない時代にSMを感じさせる企画をいろいろやっていましたね。
富永愛の女王様は個人的にかなりキてしまいました。富永愛のファンではないんですが。
化粧して、タバコ吸うシーンを見たのですが、あれだけでゾクゾクしました(笑)
超個人的に自分はあのシーンだけでもいいです(笑)