まあ、三流ゴシップ誌と言われる日刊ゲンダイにしては、まあまあの記事なのかも。

10月25日発売の「日刊ゲンダイ」 おそらくこれが日本人縄師による著作やイベントであれば、これほど注目はされなかったのでは...と思えるほど大々的にクローズアップされている印象です。
既に「週刊新潮」では、エッセイストの酒井順子が勇気あるカミングアウト的書評をしていましたが、その冒頭で彼女は「緊縛の文化史」を
「本屋で手に取ってみた」というような表現をされていました。
「買った」とか、「読んだ」とは言ってない。
*たいてい出版社から見本誌として送られているはずですが、そういう事は言わない・書かないお約束です。 この
「文春図書館・私の読書日記」で彼女は、しっかりと読まずには書けない深い内容 を好意的に書いているのに
「そこまで私はヘンタイじゃあないのヨ」というビミョーな腰の引けぐあいが感じられる。
同じタイミングで「週刊文春」でも取り上げられましたが、事前のリークや根回しがあったとしても、ここまで積極的にピック・アップされるのは、はやり著者が外国人だからというのはある。

週刊新潮 2013年 10月24日号 つまり、編集部やライターに緊縛やSMへのポジティブな関心があろうとなかろうが、著者が外国人であるというだけで、いつもよりはコミットした取材を行い、丁寧に紙面化してくれる。
もちろん出版サイドもそれを承知で、あえて戦略として狙っているんだろうけど、セールス的な効果はともかく、なんとなくそれが「外国人が書いたにしては、イイネ!」みたいな、軽薄なノリにも見えてきて、内容の真価が正確に伝わってくれるのかどうか心配になってきます。
5年前に廃刊した
「SMスナイパー」のように
健全なメディアであれば、もう少し読み応えある記事が読めたかもしれません。
「週刊ポスト」ではさすがに小学館だけあり(?)、モノクロ・グラビアでスマートに紹介されていました。
Web版もあります。

週刊ポスト 2013年 11月1日号
最近は「彼氏を縛ってみた〜い」という若い女性もいるとのことですが、これが一時的なブームで終わらないで欲しいものです。
読めば一目瞭然の素晴らしい内容を、マニアではなく一般読者層の心の奥底へ伝えるため、マスター "K" は日本中を奔走しています。
マスター"K"さんトーク&サイン会 京都・大垣書店四条店で10月30日(水)19:00~
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あ、すいません、ご無沙汰しております。イトーです。
食べ物もポップカルチャーもいろんなところに伝わっちゃって、昔からその分野を好んでいた人間としては、正直やりにくくって仕方がないというのが正直な感想です。
ま、SMな縄、縛りに関しては国内での実感しかありませんが、アングラ時代から解放されていく過程の中でのあの喪失感ったらなかったですから。
ですので文化的なこともあまり外に出て行っちゃうと、私みたいなイジケタ人間はヤメテ~、なんて言い出すかもしれないですね。それが縄の世界だったら尚更でしょうから、もう半分涙目、ではありますが。(笑)