
今からちょうど30年ほど昔の話、大学生の時に「笑っていいとも!」の公開収録を見学したことがあります。
あれだけの長寿番組なので、公開収録を見たことある人も大勢いらっしゃることでしょう。
タモリさんが「いいとも!」に登場する以前から「深夜番組で面白い人がいるなあ」と注目していたので、この時出演していたアイドル芸能人をナマで見たことよりも感激した覚えがある。
その時以来、熱狂的なファンになったというわけでもありませんが、適当な距離をおきながら勝手に親しみを感じておりました。
あの当時すでにタモリさんはNHK紅白歌合戦の総合司会に抜擢されており、深夜枠の「密室芸人」から、昼間やゴールンタイムの「公開芸人」へとシフトが完了した時期で、芸能界では確固たる地位を築いていました。
大物なのにどことなくマイナーな香り漂う異様なキャラが人気の秘密だったような気がします。
彼の芸風は明らかに
「変態」っぽいというか、ちょっと見では問題なさそうでもアブナイ。
四カ国語麻雀(元もとは六カ国語かそれ以上あった)では、毛沢東、マッカーサー、ヒトラー、昭和天皇が卓を囲み、そのデタラメな四カ国語会話に政治的な問題発言を混ぜるという過激なものでした。
な〜んか、バカやってんだけど、知的。
そのキワドさが魅力で、ノーマルとアブノーマルの狭間で揺れているような平凡な大衆には十分刺激的で受けた。
わかる人にしかわからない濃いエッセンスと、全然わかってない人にもなぜか愛嬌を感じさせるユニークなネタには、例えば有名なイグアナ芸やハナモゲラ語などがありますが、たんなるモノマネや形態模写とは言えない「オリジナリティ」があった。
「俺はなるべく異常なことを普通にやりたいんだ」 タモリ こんな名言もあるタモリさんですが、国民的な「お笑い芸人」へと神格化されるにつれ、内に秘めたる悪魔のような毒性は薄まっていった感がある。
その反動として、本人が個性として持っていた変態性はいっそう強化されていったのではなかろうかと(勝手に)推察されるのです。
オレはマゾの一歩手前の「マゾぎわ族」だよ タモリ
いつでも見れると思っていた「笑っていいとも」が終わってしまいます・・・
特に毎日かかさずに見ていたというわけではなかったけれど、めでたく円満終了するわけで、なんとなく寂しいです。
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深夜番組に出始めた頃のタモリさんって、M男が見たらドキッとするような芸を時々やってましたよね。
それにしても「いいとも」が30年以上……ハナモゲラ語をしっている私が変態青年から変態親父になるはずだわ(笑)
もうすぐ爺だけど、変態はやめません(笑)