
初めて劇場公開映画を僕が観たのは小学校5年〜6年生ぐらいの頃で、アメリカン・ニューシネマの波が映画界を席巻していた時代です。子どもだったから反体制的なメッセージには無頓着に、普通の娯楽作品として「俺たちに明日はない」(1967)、「イージー・ライダー」(1969)、「タクシードライバー」(1976)などの作品を面白いなぁ〜と思いながら、片っぱしから映画館で観まくっていました。
これらをきっかけとして、まだガキだったくせにハリウッドのクラシックな名作からエイゼンシュタイン、フランス映画なども観まくるようになり、
「いや〜映画ってほんとに、イイもんですね!」と思ったりしてさらにマニアックな道へと進んだ。
思春期にリアルタイムなのでモロに洗礼と受けたという感じで、「卒業」(1967)や「明日に向って撃て!」(1969)などの映画音楽の影響も大きかった。

当時はまだ足フェチではなかったが、ジャケ買いしたレコード
「明日に向って撃て!」の挿入歌は心にしみまスた。

僕はロックンロールやアメリカン・ポップスというのをこの流れにある作品群から知りました。
中でも、「イージー・ライダー」の挿入歌
「ワイルドでいこう!」はインパクトありましたね。
ステッペン・ウルフのこの曲 ”Bone to be wild” は今聴いても古さを感じさせることなく懐かしいサウンドで、詩もイケてます。
タイトルを直訳すれば「ワイルドに生まれて」といった感じですが、「ワイルドで行こう」という意訳の妙。
外国音楽の英語歌詞を初めて理解したようなつもりになったのも、この曲だったからのような気がする。
ロックは特に愛がテーマでセックスに関する詩のメタファーがおもしろく、それが英語の勉強にもなりました。
ストーリー的には子ども心に当時は意味不明???みたいな感じで、テーマや内容がわからなくても鮮烈に記憶が残っているのは、ピーター・フォンダ(同映画のプロデューサーでもある)とデニス・ホッパー(監督でもある)の2人がオートバイで駆け抜けるシーンが本当にかっこよかったからでしょう。
今あらためて観てみると、さほど洗練されていないカット編集が微笑ましいレベルで気にはなるものの、その稚拙さがまた時代を感じさせてくれます。
僕はこの映画を観てからすぐ原付免許を取得し、高校時代の夏休みに50ccのバイクで全国を駆け巡ったものです。今思うと、本当にワイルドに行ったものだと思う。
そして映画への興味とともに、演劇や映像関連への関心も深めるようになっていくきっかけにもなった作品です。
僕にとっては青春時代の思い出深い映画であり、音楽なのです。

Born To Be Wild
Get your motor runnin’
Head out on the highway
Lookin’ for adventure
And whatever comes our way
Yeah Darlin’ go make it happen
Take the world in a love embrace
Fire all of your guns at once
And explode into space
I like smoke and lightning
Heavy metal thunder
Racin’ with the wind
And the feelin’ that I’m under
Yeah Darlin’ go make it happen
Take the world in a love embrace
Fire all of your guns at once
And explode into space
Like a true nature’s child
We were born,
born to be wild
We can climb so high
I never wanna die
Born to be wild
Born to be wild
ワイルドで行こう
モーターを回すんだ
ハイウェイを目指そう
冒険を探しに
俺たちの道に何があろうとも
Yeah ダーリン、させてやればいいさ
この世界を愛の抱擁で包み込もう
一発でお前の拳銃を撃ち尽くせよ
そして宇宙へぶっとばすんだ
俺はタバコと稲妻が好きなのさ
へヴィーメタルの雷鳴が
風と競争して
それに俺が格下だという感覚が
Yeah ダーリン、させてやればいいさ
この世界を愛の抱擁で包み込もう
一発でお前の拳銃を撃ち尽くせよ
そして宇宙へぶっとばすんだ
真の自然の子のように
俺たちは生まれたんだ
ワイルドに生きるために生まれた
俺たちはとても高く登れるさ
死にたくなんかないんだ
マゾになるために生まれた
マゾになるために生まれた それでは皆さん、またお会いしましょう。サヨナラ、
サヨナラ、 サヨナラ!
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ラストシーンで泣いた覚えが…
ラストで泣いたといえば、
あとは「真夜中のカーボーイ」ですか。
先日読んだ本に「イージー・ライダー」で
あのラストを招いた原因についての記載があって、
その理由を一言で言えば「変な恰好をしていたから」
とありました。
少し引用すると、
「馬は無いでしょ、もう。これからはバイクでしょ」
という西海岸「アウトロー」の意識の変化と、
「『ライダー』つうたら、ふつう馬だろが」
というテキサスあたりのおっさんの意識の停滞のあいだの
「歴史の流れの速度差」にある。
ふむ、なるほど。
ところで、
hormerさんにとって「ライダー」つうたら
やはりアレですか?